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ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第39話 一番見たくない顔
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そう言われてもな。成り行き、だし」
キリトは困った様子で、そして、リュウキは返事を返してすらない。もしも、実力行使で来るのであれば話は別だが、全くノータッチ。
――……もう少し、何かを言い返してくれてもいいのに。
シリカは、2人の様子にちょっとだけ、不満に思いつつも慌てて言った。
「あ、あの、 あたしから、頼んだんです。すみませんっ!」
最後にもう一度、嫌味にならない様に深々と頭を下げると、2人の手をとって歩きだした。
その後も未練がましく、メッセージを送る……などと声をかけ続けていたが、一刻でも早くシリカは遠ざかりたかった為、早足になっていた。
終始黙っていたリュウキだったが、こんな感じ……結構懐かしい気もしていた。正直、思い出したくもない事だが。
そして、漸くプレイヤー達の姿が見えなくなる事を確認すると、ほっと息をつき。
「……すみません。迷惑かけちゃって……」
2人に謝罪をしていた。その謝罪を訊いて。
「いやいや」
キリトはまるで気にしてないふうでかすかに笑いをにじませている。そして、チラリとリュウキを見た。キリトが思っていたとおりの顔をしているのを見て更に笑い。
「オレは、どっかの誰かを見た気がしたよ」
そう笑いながらシリカに言っていた。
「……え?」
当然だが、シリカには判らない。もしかしたら、自分以外にも女の人が? とも思えていた。少し複雑気味だったけど、どういう事だろうか、とリュウキに聞こうとしたその時。
“ゴスッ!”
「うげっ!!」
キリトが突然うめき声をあげていた。
「きっ……キリトさん? どうしたんですか?」
突然のうめき声を上げられて驚くのはシリカだ。
「ん? ああ、何でも無い、だろ? ……多分、さっきの男達が何か投げてきたんじゃないのか?」
そう、ぶっきりぼうにそう返すのはリュウキだ。
実を言うと、妙な事を言いかけたキリトに対し、リュウキが肘打ちを打ちかましたのだ。圏内では、HPは減らないが、ノックバックが発生する為、その衝撃はキリトに襲い掛かる。
だから、思わずうめき声を上げていた。
「たはは……。」
脇を摩りながら、キリトは苦笑いをしていた。苦笑いをする間ににも、リュウキの
眼
(
・
)
はキリトを捉え続けている。まるで、獲物を見るかの様な、狙っているかの様な眼で。
『思い出させるな!』
と、リュウキは言っているように見えた。
「えっ? えっっ??」
当然だが、シリカはそんな2人のやり取りの意味がわからない為、2人の顔を交互に見る事しか出来なかった。
そして、少ししてリュウキが。
「それにしても、シリカは人気者
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