旧校舎のディアボロス
第04話
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っていた。おそらくデートの時の写真だろう。
「この子、いえ、これは堕天使。昨日、あなたを襲った男と同種の存在よ」
姫島先輩がさらにもう一枚写真を取り出す。そこにも天野が写っていた。姿はほとんど同じだ。背中に黒い羽があることを除いて。
「夕麻ちゃんが堕天使・・・そんな・・・」
イッセーはかなり困惑している。そんな中グレモリー先輩は話を続ける。
「この堕天使はある目的を持ってあなたと接触し、その目的を果たした。その後、あなたの周囲から自分に関する記憶と痕跡を消した」
やっぱりあの記憶操作は天野の仕業だったのか。ここまでは推測通りだがまだ分からない部分がある。
「目的って?」
「あなたを殺すこと」
イッセーの問いにすぐさま先輩は答えた。
「殺すって・・・なんで!?」
「仕方がなかった・・・いえ、運がなかったのでしょうね。殺されない所有者もいるから・・・・」
「運がなかったって!!そんな!?」
「落ち着けイッセー!その辺りもちゃんと説明してくれるだろう!」
かなりの興奮状態になっているイッセーを怒鳴って落着けさせる。このままだと先輩に手を出しかねない。
「!! そうだな。すみません先輩。続けてください」
どうやら落ち着いてくれたようだ。それにしても所有者か。命を狙われる可能性があるもの・・・まさか。
「あなたに近づいたのは神器|《セイクリット・ギア》と呼ばれるもの宿しているかを調べるため」
「神器?」
どうやら、今日は予感が良く当たる日らしい。それにしてもイッセーも持っていたんだな。
後ろに居た木場が説明を始める。
「神器は、神が作り出した人間に属する者のみが宿すことのできる特別な力。歴史に名を残している人たちも神器を所有していたといわれているんだ。今もね」
「数ある神器の殆どは人間社会規模でしか機能しないものばかり、ですが中には私たち悪魔や堕天使と言った人間以外の存在を脅かすものがありますの」
続けて姫島先輩が説明を入れてくれる。
「イッセー、手を上にかざしてちょうだい」
グレモリー先輩の指示に戸惑いながらも従うイッセー。今から何が始まるんだ?
「目を閉じて、あなたが最強だと思う者を想像してみて」
「最強・・・ドラグ・ソボールの空孫悟かな・・・」
「ならその存在が一番強く見える姿を想像してみて」
・・・なにやら、雲行きがおかしくなってきた。
「腕を下して立ち上がって。今想像した姿を強く真似てみて。軽くじゃダメよ」
・・・うわぁ。神器の意図的な発現ってこんなことをしないといけないのか。
この年、この状況でアニメキャラクターの真似をするなんて罰ゲームだ。恥ずかしいで済むものではない。
俺ならすぐに別の恥ずかしくないものに切り替える所だが、完全にテンパっているイッセーにそんな考
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