暁 〜小説投稿サイト〜
ハイスクールD×D―魔法使いのキセキ―
旧校舎のディアボロス
第02話
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セー」
「な!朔夜、どうしてここに!?」
「少し冷や水を与えに。気合を入れるのは良いが入れすぎて空回りする羽目になったら笑えないからな」
「う・・・そうだな。うん、サンキュ」
「ちなみにいつから待っているんだ?」
「7時だ!」
 待ち合わせ時間は10時。やはり3時間前に到着していたか。
「やっぱりか。その間メガネの女子の数でも数えていたんだろ?」
「よく分かったな。さすが朔夜」
「10年の付き合いだ。一応わかる。嬉しくないがな。ただ、天野がいる間は目移りするなよ?」
「当然だ!今日は夕麻ちゃんだけを見る!!」
「じゃあ、俺は行く。デートがんばれよ」
「おう!」
 あらかた忠告を済ませてその場を去る。再三忠告したんだ。大丈夫だろう。


 ◇◆◇


 その日の夜。俺は自室で勉強をしている。俺にとって成績維持は大切な課題だ。下手に落とすわけにはいかない。
 その時、何かが俺の中に入り込もうとする感覚を感じた。
「!?」
 それは強いものではなかったため問題なくレジストすることが出来た。
「なんだ・・・今のは・・・」
 確か今のは、暗示や記憶操作を受ける時の感覚に似ていたが。
 それと同時に変な胸騒ぎがする。
 なぜ暗示の類の感覚を受けたのか。胸騒ぎがするのか等考えてみたが分かるはずもなく
「イッセー・・・?」
 そう呟きながら集中することのできない勉強を続けた。


 ◇◆◇


 翌朝、イッセーとの合流地点で待っていた俺だが、イッセーが来なかったためそのまま登校することにした。
 あいつは時折寝坊することがあるのでその時はいつもメールを送り先に行くことにしている。
 そのまま教室で過ごしていると遅刻ギリギリにイッセーが飛び込んできた。かなりつらそうな顔をしながら。
「よう、イッセー。大丈夫か?」
「ああ、ちょっとダルいが大丈夫だ。それより夕麻ちゃん。知ってるか?」
 ん?何を言っているのだろうか。先週は自慢するように再三その話ばかりしていたから知っていて当たり前だ。
 そんなことを思っていると松田と元浜が。
「夕麻ちゃん?誰だそれ?」
「AV女優かなにかか?」
 なに!?松田と元浜は覚えていないのか?・・・いや、昨日感じた感覚の事を考えると記憶を消された?そう考えるのが自然か。
 となるとそれをしたのはおそらく天野夕麻と言うことになる。いったい何のために・・・
「朔夜は夕麻ちゃんの事覚えているよな!?」
 イッセーは俺の方に駆け寄ってきた。
 現状、何かをしたことははっきりしているためそれを調べないといけない。
「悪い。イッセー」
 気が付かれずに調べるためには俺が覚えている不自然を知られるのはまずいため イッセーに嘘をつくことにした。
「そんな・・・」
 
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