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IS《インフィニット・ストラトス》‐砂色の想い‐
『祭』 午前〜正午
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室の教室に向かいましょう。

「クロエ、そろそろ」

「ああ、もうそんな時間? ちえ、遊び足りないな」

「約束は約束ですよ」

「分かってるよ、案内して」

 クロエは渋々私の後に続きました。整備室の前にはこれまた大勢の人が集まっていました。2、3年生から教師陣、IS企業関連の人々が展示内容を見ています。その中でもひときわ人が集まっているのがブースで行われているIS展示会。今は『ラファール・リヴァイブ』の高速機動仕様を纏った整備科の人がいます。

「よーお、来たな」

「あ、リース先輩」

「お久しぶりです、リースさん」

「おお、クロエか! なんだ、カルラの言ってた宛ってクロエのことだったのか」

「ええ、まあ」

 いつも通りジャージ姿のリース先輩が私たちを見つけて声をかけてきました。

「んじゃ、こいつは預かるよ。何、悪いようにはしないさ」

「人を物みたく言わんでください」

「よろしくお願いします」

「カルラも反論しろよ!」

「ほれ行くぞー」

 クロエはブツブツ文句を言いながらもリース先輩に着いていきました。さて、そろそろ私も戻って仕事を手伝わないといけませんね。
 教室に戻ると相変わらず大盛況のようです。

「お疲れ様です」

「あ、カルラさん。丁度良かった。お客さんからご指名よ」

「へ?」

 一夏さんじゃなくて私が?
 鷹月さんに促された席を見てみるとそこには…………赤髪無精髭のスーツ姿の大男と言う私の父さんが座っていました。

「と、父さん?」

「おーう、カルラ。来てやったぞー!」

 いや正直一番来てほしくない人が座っていました。父さんもIS関連職員ですし来る可能性はありましたけど、まさか本当に来ているなんて。

「娘の折角のイベントだ。来ないわけが無かろうが」

「いえ、まあいいですけど……母さんは?」

「あいつは来られん。忙しくてな」

「手伝ってあげようよ」

「まあまあ、そう言うな。折角来たんだ。他の客と変わらんように頼む」

 うう、身内相手とかすごいやりづらいけど……しょうがない。無心無心無心……よし! 吹っ切れた!
 私は袴の前で両手を合わせて軽く会釈をする。

「お帰りなさいませ貴方様。本日はいかがいたしますか?」

 あれ、父さんの反応が無いんですけど……
 顔を上げると父さんは何故か難しい顔をしてこめかみを抑えていました。

「あの、貴方様? 如何いたしましたか?」

「カルラ、それ全員にやっているのか?」

「え、あ、うん」

「男にも?」

「そうだけど……」

女の人にはお嬢様だけど、男の人にはこっちの方が受けがいいからとかなんとかでこういう
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