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IS《インフィニット・ストラトス》‐砂色の想い‐
『祭』 午前〜正午
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くけど本格的なのはないから。喫茶店みたいなのって考えてもらっていいわ。はいこれメニューね」

「お勧めは東方美人だ。美味いぞ」

 鈴さんに案内されてメニューを受け取り、エリスさんがお勧めを教えてくれます。候補生二人に同時に接客してもらうとか贅沢ですね。他の人も来ればいいのにもったいない。

「じゃあそれで、後スマイル一つ」

「クロエ……それどこで習ったの?」

「ん? 日本好きの友人が日本の店ではこういえばただで笑顔を見せてくれるって言ってたぞ」

 間違ってない。間違ってないけど……何か違う。

「はい、お客様。これでよろしいでしょうか?」

 そう言いながらエリスさんがニコリと綺麗な笑顔を見せてくれました。いや、やってくれるんですか。すごいです。私も見習わないと、絶対呆気に取られて流しちゃう。
 
「味わって飲みなさいよ」

「頂きます」

 鈴さんが持って来てくれたお茶を一啜り。うん、香りもいいし味も甘いくて美味しい。
 10分くらいでゆっくり飲み終えてから2組を出ます。

「クロエはどこか行きたいところありますか? パンフレット見てきましたよね?」

「フリーマーケット!」

「却下で」

「えええええええ!?」

 フリーマーケットは学校側に先生方、生徒の不要になったものを預けてそれを直して使ってもらうというもので、体育館でやっているのですがクロエは絶対にそこには行かせません。

「その買い物癖は直っていませんね」

「むむむ……じゃあ、料理部の料理とか」

「さっきまで飲み食いしていて更にですか!?」

「いいじゃんかよ! この機会に日本料理に触れておこうって言う私の気持ちを察してくれ!」

 う、まあクロエがいいならいいんですけど……でもさっきから食べてるのどちらかというと日本の主食っていう料理ではないんですが。
 料理部は日本の伝統料理を扱っていて、複数ある保温装置の上のそれぞれの大皿には肉じゃが、おでんなどと言った日本が起源の料理がずらりと並べられています。でもお惣菜ばっかりでご飯とかはありませんね。

「おお〜、美味そうだなあ!」

「ですね。私もお腹が空いてきました」

 使用料さえ払えば後は立食のバイキング方式みたいですね。ただまだ午前中なのにお皿の半分くらいが空っぽなんですけどなんででしょう? 料理部の人たちも慌てて料理を作っては盛っていっていますし、少なく作ってしまったとかですかね。

「おお、やはり美味い!」

 そんなことを考えているとクロエは既に近場に合ったおでんをつまんでいました。折角ですし私も。
 そう思って肉じゃがのお皿の菜箸に手を伸ばそうとして、その菜箸が消えました。

「あれ?」

 落としてし
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