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ハイスクールD×D 〜聖人少女と腐った蛇と一途な赤龍帝〜
第3章 さらば聖剣泥棒コカビエル
第52話 終わりと始まり
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の聖剣《エクスカリバー・ミミック》は弾き飛ばされ、彼女の手を離れて地面に突き刺さった。

「意志の乗っていない剣なんて脆いものよ。イリナ、あなたは何を乗せて戦ってたの? この期に及んで神の意志、なんて言わないわよね?」

「わ、私は、私は…………」

 そのまま膝から崩れ落ちるイリナ。もう勝負はついたわね。

「約束通り、こいつは借りるわよ。龍巳! 終わったわ! 結界解いていいわよ!」

 その言葉を聞き、結界が消える。そして消えると同時に彼女、アーシアが私達に駆け寄り、すぐさま跪いてゼノヴィアとイリナの治療を開始したわ。それにはイリナと、そして意識が朦朧としているゼノヴィアも目を見開いて驚いていた。

「な、なぜ……私は、お前を…………」

「私は言いました。誰であろうとも怪我をしていれば私は治療をするだけだと。それが私にこの力を授けてくれた主の意志であり、私の使命であると信じていますから」

 そう言ったアーシアを、2人はまるで信じられないようなものを見るような目で見ていた。

「さて、アーシア。2人の治療が終わったら私のも治してくれる?」

 そう言って私は天閃の聖剣(エクスカリバー・ラピッドリィ)を地面に突き刺し、そのまま右手を彼女へ向ける。

「え? 火織さんもどこかお怪我を…………きゃあ!?」

 アーシアは私の手を見た瞬間悲鳴を上げた。なぜなら私の手のひらは無惨にも焼けただれてしまっていたから。

「ど、どうしたんですか火織さん!? その右手!?」

「どうしたもこうしたもないわよ。私は悪魔で振るっていたのは聖剣よ? そりゃ持ってるだけでダメージ受けるわよ。ましてや祝福受けないと使えない聖剣を無理やり振るってたんだから」

「す、すぐに治します!」

 そう言うとアーシアは涙目になりながら私の手を治療してくれた。

「お願いですからもうこんな無茶はしないでくださいね!?」

「う〜ん、それはちょっと難しいかも……」

「え……?」

 私はそう言いつつ皆の待つ方向へと目を向けた。そこには安心したように微笑んでいる皆の中、1人だけ私を殺しそうなほど凄まじい目で睨んでる祐斗がいた。

「祐斗、今どんな気分?」

「最悪の気分だよ。折角のチャンスを君に不意にされた。堕天使勢の聖剣使いはもういないし、教会の聖剣使いも君に倒されてしまった。もうエクスカリバーの使い手はいない。これではエクスカリバーを倒し、同志たちの無念を晴らすことなんて出来はしない!」

 そんな祐斗に私は少し笑いながら答えた。

「ふふ、何言ってるの祐斗。使い手ならあなたの目の前に1人残ってるじゃない。それも教会と堕天使勢の使い手を全員倒した今代最強の使い手が」

 そう言って私はアー
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