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ハイスクールD×D 〜聖人少女と腐った蛇と一途な赤龍帝〜
第3章 さらば聖剣泥棒コカビエル
第52話 終わりと始まり
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やく2人は自体が飲み込めたみたい。
「神は悪魔や堕天使でも癒やすことが出来る
神器
(
セイクリッドギア
)
を創り、そしてそれを例え敵でも癒やそうとする心優しきアーシアに託した。ねぇ、これって神が例え悪魔や堕天使でも怪我をしているなら救えと言ってるってことじゃないの? 確か神も言ってたはずよね? 汝、汝の敵を愛せって。そしてアーシアはその意思通りに怪我をしていた悪魔を救った。それなのに一方のあなた達はそんなアーシアを教会から追放した。はっきり言って私にはあなた達が神の名を語り好き勝手しているようにしか見えないわ。神の名は免罪符ってわけじゃないのよ?」
「だ、だが! 異端の
神器
(
セイクリッドギア
)
自体が存在しているのも事実だ!」
「それがおかしいのよ。亜種の
禁手
(
バランス・ブレイカー
)
に目覚めたものならともかく、
神器
(
セイクリッドギア
)
自体は全て神が創りだしたものでしょう? なのにその中に異端の、神の意志に背くものがあるの?」
「ぐ、ぐぐ……」
「それとも何? 神はわざと異端の
神器
(
セイクリッドギア
)
を創り出し、それを人間に、それも生まれたばかりの子供に宿して、生まれた瞬間にその子供を罪人に仕立て上げているの? そんなのがあなた達の信じている神?」
「黙れ……」
「この程度、悪魔の私でも気付くことよ。そんなことにも気付かずにこれまでも神の名を語ってきたの? でもこれではっきりしたわね。あなた達は神の意志、神がどう思っているかなんてどうでもいいのよ。要は自分の思想を相手に押し付けて、少しでも自分の思想と違えば容赦なく斬り捨てる。そうでしょ?」
「黙れ……」
「それに比べてアーシアは私利私欲で
神器
(
セイクリッドギア
)
を使うこともなく、暴力に訴えることもなく、無償の愛を振りまいているのよ? なにせ例え敵でも救ってしまうほどなんだから。彼女みたいのを本当の信徒と呼ぶのよ」
「黙れぇっ!!」
その瞬間、ゼノヴィアは絶叫しつつ斬りかかってきた!
「言葉で言い返せなくなったら今度は暴力!? それがあなたの言う神の教えってわけ!?」
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ!!!」
ゼノヴィアはもはや正常に思考ができないのか我武者羅に
破壊の聖剣
(
エクスカリバー・デストラクション
)
を振り回しつつ突っ込んでくる。そんな彼女に私は……
ズドンッ!!
「かはっ……」
私は彼女の鳩尾に拳をめり込ませた。ゼノヴィアはうまく呼吸が出来ないのか、そのまま地面に崩れ落ちる。
「ゼノヴィア!! う、うぁぁああああ!!」
そしてそんな彼女を見て私に斬りかかってくるイリナ。それに対して私は無造作に
天閃の聖剣
(
エクスカリバー・ラピッドリィ
)
を横薙ぎに振るう。それだけで彼女の持つ|擬態
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