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ヴァルハラ
勇者の証

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俺の目の前の石台に突き刺さっている神々しい剣
「これが、宝剣・・・」
この遺跡が出来たのは見た目からして、おそらく何十年、いや、何百年ほど前だろう、なのに先程の宝石や宝箱もそうだがこの剣も埃の一つもかぶっていない
俺は、恐る恐る剣に手を伸ばした、シロンの話によると、この剣は選ばれし者・・・つまり、勇者にしか手に入れることができないらしい、なら俺にならこの剣が抜けるはずだ、俺はつばを飲み込み、剣の(つか)を握る手に力を込める、そして一気に引っ張った!!
 パキンッ・・・・
そう儚い音をたてながら、剣の刃は・・・折れた・・・
・・・・・・え?
・・・お、おおおおおおお折れたぁぁぁぁああああああああああああ!!!!??
うあぁぁぁあああああ!!!どうしよう!?俺、剣を手に入れるどころか、剣を壊しちゃったよ!!?
そして、剣は光の粒子となって消えていった!!
あ、あぁ、どうすればいいんだ・・・・・・
呆然としている俺
「まさか、貴様みたいな強さが微塵も感じられない小僧が此処までたどり着くとはな・・・」
っ!!?どこからか聞き覚えの無い声した!!
「誰だ!!?」
俺はそう叫びながら振り返った!だがそこには誰もいなかった、しかし声はまた聞こえてくる!
「しかも、逃げまわってたどり着くとは、ただの偶然か・・・それとも本当に此処に導かれたのか・・・どちらにせよ、此処にたどり着き、剣を手にしたことに違いは無い、流石(さすが)は勇者と言ったところか・・・いいだろう!貴様がその剣を持つに相応しいか試してやろう!!」
と、謎の声、すると地面に魔法陣が浮かび上がってきた!!
「な、なんだ!?」
俺は驚きの声をあげながら浮かび上がった魔法陣を見る、魔法陣は凄まじい光を放ち始めた、チッ!光でよく見えない!
光が止むと、そこには何かがいた、それの体長は15m以上はあり、口には鋭いキバ、腕や脚は恐ろしく太く、指先には鋭い爪、太く長い尻尾、背中には大きく広げられた二枚の翼、その姿は俺の曖昧な記憶の中で一番似ている物があるとするなら
「ドラゴン・・・・」
そう、その姿はドラゴンそのものだ、そしてドラゴンはバカみたいにデカイ口を開き、言った
「さぁ、戦おう、小僧・・・いや、勇者よ」
先程の声はコイツのだったのか、ってそんなとこより!戦う?俺と?無量無理!!俺がこんな強そうなドラゴンに勝てる訳無いじゃん!!
俺は本気で死を覚悟した・・・・・・
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