第二十五話 前哨戦
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叩き付ける。
「全機、聞こえるか。アレは俺がやる。ダガー部隊はそのまま艦を叩け。ウィンダム部隊、もう一機のMSを抑えろ!」
『『『了解!』』』
皮肉なことに味方が一瞬で撃破された様子を見たせいで、ファントムペインの面々は指示に従う。
『ストライクノワールか……連合最強クラスの兵器がこんな主戦場から離れたところによくもまあ』
二連装リニアガンを発射しながら接近するストライクノワール。ガルバルディβもその挑発に乗るかのように接近戦で相手をしようとスラスターを噴かしながら一気に近づく。
二機の黒い機体が空中を駆け巡り、まるで魔弾のようにぶつかっては離れるといった具合に交差していく。ビームライフルショーティーを連続して放っていくノワール。ガルバルディβはそれを巧みに回避し、ビームライフルで反撃していく。当然、スウェンはそれらを避ける。しかし、時間差で放ったシールドミサイルがストライクノワールを捉えた。
『落ちろッ!』
直撃と共に爆発する。その爆発によって発生した煙。そこからアンカーランチャーと呼ばれるワイヤーが伸びてくる。不意打ち気味に放たれたワイヤーをクラウは避けることが出来ず、捕らえられる。
「………」
『ッ!?』
煙が晴れると同時にストライクノワールの左手から伸びたワイヤーをスウェンは引っ張る。出力の差こそあまりないが、体勢を崩していた上に軽量なガルバルディβは引っ張られる。
「終わりだ―――」
『まだだッ!』
右腕にビームブレイドを持ち、切りかかるストライクノワールの攻撃をガルバルディβはシールドで防ぐ。シールドは断たれるが、それと同時にシールドを取り外し、後ろに下がったガルバルディβは左腕の装甲の一部を掠める程度に被害を収める。それどころかストライクノワールが絡み付けていたワイヤーを揺らし、ワイヤーを切らせ、距離を取る。
そのまま地上に自由落下しながらシールドに狙いを定め、ビームライフルを放つクラウ。スウェンはその狙いを理解したのか咄嗟にシールドから距離を離す。シールドに命中するビーム。ビーム自体はラミネート装甲のシールドを貫くことはない。しかし、シールドに取り付けられていたシールドミサイルが誘爆する。
「ツッ……!?」
『さあ、二回戦と行こうか』
スラスターを再び噴かし、体勢を立て直しながらスウェンのストライクノワールに向かうガルバルディβ。回転しながらショーティーを放ち、近づけさせないようにストライクノワールはビームを当てようとする。
クラウもガルバルディβの機動力を生かして回避しながらビームを放っており、二つの黒の魔弾は踊り狂うかのように戦いあっていた。
◇
「やはり正面切っての戦いの方が俺は好みだな。ダガーよりも先にウィ
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