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ゲルググSEED DESTINY
第二十四話 デストロイ
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。MSの利点を把握し、様々な運用方法でMSを最大限に生かそうとする指揮官である。クラウの勝手な行動には苛立ちが募るし、文句を言ってやりたいものだが、艦長としての職務を全うするためにクルーに不安を見せるわけには行かない。

「我々の仕事はその大型兵器の撃墜だ。だが、我々が総て背負うわけではない。主力はザフトのエースであるミネルバの部隊に任せることになるだろう。我々は彼等が辿り着くまでの時間稼ぎと掩護を行えばいい」

「しかし、ミネルバが到着するまで、こちらが持つでしょうか?」

一人のクルーが不安を煽る様にそう呟く。確かにザフトの多数のMS部隊を一掃した敵なのだ。艦一隻と僅かなMSで対応が出来るはずもないと、そう思う。

「だが、やるしかあるまい。この艦と新型のMSとやらを信じるしかないな」

明らかに余り信用してないと言えるような態度だが、クルーはその様子を見て余計に口を噤む。愚痴を溢した所で状況は変わらず、戦闘は始まることになるのだから。







連合の大型兵器によってベルリンが焼かれているという情報は、海底を移動していたアークエンジェルにも報告が来ていた。

「これは―――」

「行くしかないね」

「ええ、そうね。こんな所で手を拱いているわけには行かないわ」

「しかし、修理の方はどうなってる?」

艦内のほぼ全員がデストロイを止めるために行動を起こすことに賛同するがアークエンジェルの現状がどうなっているのかをバルトフェルドが尋ねる。MSが使えなければ大型兵器を相手取ることが難しいだろう。そう思い、整備士のコジロー・マードックに回線をつなぐ。

『艦長、一体どうしたんですかい?』

「突然だけど、出撃が必要になりそうなの。修理はどのくらい進んでいるかしら?」

『一応、フリーダムは優先的に修理しといたから大丈夫って感じですね。ですが、他のMSに関しては動かせるのはストライクルージュとムラサメが何とか数機が間に合いそうって所ですよ―――バルトフェルドさんのに関してはとてもじゃないけど修理するには無理があるんですがね』

「あらら、そうか。いやー、良いの貰っちゃったからねー」

『ホントにそうですよ。こんなところ、下手したらそのまま爆発してオジャンになるところだ。ま、出来る限り状態の良いのから修理してきます。何機かは間に合うと思いますよ!』

そう言って回線を終了し、マードックの報告にもう一度意見の擦り合わせを行う。

「マードックさんはああは言ってるけど、実際何機間に合うか……」

「大丈夫だよ。いざとなったら僕が一人でも出るよ」

「馬鹿を言うな!お前にだけ戦わせるわけには行かない!私だって出るさ!」

キラの発言にカガリは自分も出ると主張する。

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