暁 〜小説投稿サイト〜
銀色の魔法少女
A's編
第三十一話 奇襲
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を引く抜く。

 白い子のリンカーコアを無事蒐集し、闇の書のページがすごく増えた。

 そのことで安心していた私は、それの接近に気づくのが遅れた。

(クラールヴィントのセンサーに反応!? 一体どこに?)

 しかし、私にそのことを考える暇などなかった。

『しばし、我に付き合ってもらうぞ』

 その声が聞こえた直後、地面から出た青い鎖が私を縛る。

「ああ!?」

 そしてゆっくりと床に沈み始める。

(これは強制転移の魔法!? でもこんな古風なの残ってるはずが)

 これは相手を確実に自分の元に連れ去る転移魔法。

 古代ベルカでは誘拐に使われた魔法だった。

(私自身の脱出は不可能、ならせめて……)

 私は闇の書を手放す。

 彼女ならきっと自分で家に帰ってくれるだろう。

(ああ、結局買い物が無駄になっちゃったなぁ)

 私は後ろにあった買い物袋を見る。

 幸か不幸か、それも一緒に沈んでいる。

(はやてちゃん、シグナム、ザフィーラにヴィータちゃん、ごめんなさい)

 そうして、私は飲まれて消えた。
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