―決闘は誰の為に―
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ぜ。今は校長室にいるはずだ。」
帰って来てたのか。
「そいつは嬉しいなァ…今日の夜、廃寮で待っててやる。ヒャーハッハッ!」
その一言で、PDAは切られた。
PDAをポケットの中にしまい込んで、二人の方に向き合った。
「…悪いが、二人で亮のところに説明を頼めないか?俺は、デッキ調整の途中なんだ。」
机の上に散らばっている、俺の【機械戦士】たちを見て、
「じゃ、頑張ってな。」
「フン!さっさと終わらせろよ!」
と、二者二様の反応をして、十代と万丈目は俺の部屋を出て行った。
「さて…」
再び机に向き直り、デッキ調整をし直す。
亮が負けるとは思えない。
だが、念には念を。
用心をしておくにこしたことはない。
まあ、メタ等は張れないため、いつもの【機械戦士】を見直して、攻略法を考えているだけだが…
しばらくすると、PDAに十代からメールが来る。
『カイザーには伝えた。廃寮に八時に集合』
だいたい、そんな内容のメールだった。
…そして、午後八時。
俺たちは、廃寮の前に集まっていた。
「亮。ずっと休学してたけど、何やってたんだ?」
デュエル場に着くまでに、亮に気になっていたことを聞いた。
「ああ。遊矢には話をしたことはあったな。俺がこのデッキを手に入れた場所。《サイバー流》の道場に行っていた。」
「…《サイバー流》って、何だ?」
十代の呟きに、万丈目が、「ええい、そんなことも知らんのか…」と言い、十代に説明を始めた。
サイバー流。
俺も話を聞いただけだが、リスペクトデュエルを標榜し、《サイバー・ドラゴン》とその関連カードを使っている…というか、極める為に設立された流派だという。
訳あって、今は一部を除いて根絶しているようだが…
そこに行ってきたということは、新しいカードでも手に入れて来たのだろうか。
「そんな所行ったってことはさ、なんかスッゲェカードを手に入れてきたのか?カイザー。」
万丈目の長かったらしい説明をスルーし、十代が亮に向けて質問をした。
「いや、何も俺のデッキは変わってはいない。」
え?
「じゃあ、何で行ったん…」
だ、と続けようとした時、廃寮のデュエル場に着いた。
亮が、俺たちより一歩前に出ると、奥の方から、漆黒のオベリスク・ブルーの制服姿の人物…高田が出て来た。
「逃げずに良く来たなァ、カイザー…褒めてやんよォ。」
「…明日香と、三沢くんはどこだ。」
落ち着いてはいるが、明らかに怒っている声音の亮。
普段、怒らない者が怒ると怖いというが…まさしくその通りである。
「ハッ!あの二人なら、今頃、闇の世界で苦しんでいる
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