暁 〜小説投稿サイト〜
転生物語―魂の力―
DS編
センの古城
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ちらの攻撃を交わしてみせたのだ。

(階段でローリングって、正気でやったら痛いだろうな・・・・・・)

 そんな場違いなことを考えながらも的と切り結んでいく。レイピアによる刺突。距離をとっての弓。そして動作を早くすることを念頭にした小盾によるパリィ。おそらく、この世界で戦ってきた敵の中では戦闘技術においては間違いなくトップに君臨する相手だ。

「だが、そろそろ終わりにしよう」

 それでも、敵はやはり既に正気を失ってしまった亡者。戦闘が、あまりにもパターン化されすぎている。その証拠に、俺の読み通り、敵は刺突三連を放とうとしている。故に俺は初激に合わせ、盾を勢いよく振り放った。

「・・・・・・・・・・・・」

 騎士は消え去り、後にはリカールと刻まれたレイピアだけが残された。俺はレイピアを拾い、その場をあとにした。できれば、正気の彼と剣を交えてみたかったと思いながら。

――――――――

 別棟の探索を終えた俺は、またしても背後に爆発の熱を感じながら走っていた。途中、崩れた道の先にいた男にアイテムを譲ってもらいながらも、ようやく、本棟のなかへと駆け込むことに成功した。

「ふふふ、この恨みはらさでおくべきか」

 爆弾を投げてくれやがった奴がいる屋上へと足を向ける。楽には死なさんと、武器はあえて未強化の蛇人の大剣を使う。さあ、殺戮のお時間だ。

「さーて、行くか」

 屋上にいた巨人を倒し終わった俺は晴れやかな気分で先に進むことを決めた。先に進む、とはいっても行ける場所は残すところ一つ。先ほど倒した巨人よりさらに大きな騎士が佇む広場のみだ。おそらく、あれと戦闘になるだろう。

「それじゃあ、お願いします」 

 先ほど見つけたサインより呼び出した黒鉄の防具一式に身を包む騎士カルタス。彼と一緒に、広場へと足を踏み入れた。そして、敵が動き出す。
 以前にも言ったが、巨体というのはただそれだけで驚異だ。ましてや今いるのは古城のてっぺん付近。吹き飛ばされて落下でもしたら死亡は免れないだろう。

「デカイってのは厄介だな!」

 相手の攻撃一つ一つに最大の警戒を行いながら、敵の足をクレイモアで切りつける。前の牛頭と戦った時も足を最初に狙っていたが、今回は単純に足以外に攻撃が届かないためだ。
 しかし、硬い。鎧の性能がいいのだろう。ダメージは通っているだろうがどうにも決定打が与えられない。だが、タルカスの放った一撃により状況は一変した。
 大剣より更に大きい特大剣から放たれた一撃は敵の左足に直撃。するとどうだろう。敵がよろけたではないか。これはチャンスとばかりにもう一方の足に連撃を叩き込む。
 よろけたところに更なる追撃を受けた敵は見事にすっ転び、古城の遥か下へと落下していった。

「人間の知
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