暁 〜小説投稿サイト〜
とある碧空の暴風族(ストームライダー)
族結成
Trick33_軽い、羽みたい!!
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でしょ」

「御坂さんのおっしゃる通りで。でも人の話を聞かないよりはマシでしょ」

「そうね。言っても無駄な人よりも少し邪魔する程度の方が
 って全く関係ないじゃない!!!」

「ばれたか。話をそらそうとしたのに残念」

「あ、あの! 信乃さん・・・・」

兄妹漫才を繰り広げていたが、佐天がそれを止めた。

「さっき言っていたことですけど、お願いするだけじゃ断るって・・・」

佐天が真剣な顔で尋ねてきた。空気を読んで、ここで雑談を終了させて
信乃は佐天に向く。

周りのメンバーも邪魔しないように口を挟まずに黙って佐天と信乃は見守った。

「さっき言った事って、話の途中で言った事ですよね?

 それは一度断ったのに、熱意だけじゃダメってことですよ。

 確かに、ダメだと言った後で何も用意せずに『お願いします』とだけ言うのは
 都合がよすぎると思いません? お願いすれば何でも通ると考えている人って
 ウザイですよ。

 断られたのを通してほしかったら、なにか別の判断材料を持ってきて
 再度お願いしてくださいってことです」

「・・・・・・そうですか。わかりました。

 じゃ、今回は諦めます。けど、信乃さんが納得いくこと見つけてから
 もう一度お願いしますね! 今日はこれで失礼します。」

さっきまでの焦って緊張していた様子はもうなく、吹っ切れたように良い笑顔で
佐天は笑った。そして帰ろうとした。

信乃はそんな佐天を見て、悪戯を含んだ笑みを浮かべた。

「なぜ帰るんです?」

「なぜって、信乃さんがダメだって言ったから・・・」

「熱意だけじゃダメって言うのは、あくまで一度断ったことに対してです。
 佐天さんのお願いは断ってないでしょ? だから対象外です、気にしないでください」

「えっと、今何て言いましたか?」

「佐天さんのお願いは断っていない、そう言いました」

そしてあるものを渡す。

それは昨日、黒妻に渡したものと色違いのバッグを手渡す。カラーは白。

「あ・・・・これって・・・・・」

「どうぞ、開けてみてください」

言われるがままにチャックを開け、中に入っているのを見る。


  AIR TRECK


つまり、佐天のお願いに対する信乃の答えはこの“自由への道具”(エア・ギア)だ。

佐天はそっと、ガラス細工を扱うかのように優しくそれを取り出した。

「ふぁ・・・軽い、羽みたい!!」

手に持ったA・Tの予想以上の軽さに驚き、新しいおもちゃを手に入れた
子供のような無邪気な笑顔で隅々まで見る。

A・Tのカラーは白を基調に、赤で所々にアクセントを加えられている。
黒で重量感の黒妻に対して、佐天のA
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