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Fate/stay night -the last fencer-
第一部
それぞれのマスターたち
選択の意思
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える。
慎二が自分では上手く扱えないから他のマスターと組んでサーヴァントと戦闘を任せてしまう……というのも、生存戦略としてはアリだ。
だが腑に落ちない点もある。
「何故俺に? 士郎もライダーに対処したし、凛もマスターとしては申し分ない。組むのならあいつらでも良かったろ」
「はっ、何かと思えばそんなことか。衛宮は黒守が来なければ死ぬ寸前だったし、遠坂は生粋の魔術師だ。話が通じる相手じゃない。
そこでいくと、実力もあって交渉の余地もある黒守が一番の相手だったのさ」
同盟を組むにしても、人選はしていたということか。
俺とてフェンサーを呼び出せていなかったら死んでいたに等しいが、そこは結果論か。
ここまで話を聞いて、怪しいところはほとんどない。
この話を信じないなら、間桐慎二という人間を根本から疑ってかかる必要がある。
どうするべきか。
「さあ、黒守。返事は?」
予期せぬ形で迫られた決断。
間違いなくこの先を左右する選択肢。
俺は──────
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