不審な影
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モンスター達が出現する遺跡の中、たった一人で何かを眺めている青年、年齢は二十代前半くらいだろう、右手で杖のような物を器用にクルクル回している
「なるほど、あれが勇者デスカー」
青年の視線の先にはモンスターに追い掛けられている少年、「うあああああああ!!!!」と、情けない悲鳴をあげている
「何とも、弱そーなガキですネェー」
と、青年が言うと
ズドドドドドォォオ!!
モンスターに大量の氷の槍が突き刺さる
「しかし、ヴァルキリーはなかなかやるようデスネェ」
そくて青年は視線を少年から少女に移す、少女は少年に頭を撫でられている
「まあ、我々の邪魔のするなら誰であろうと殺しマスガ・・・」
と、青年は殺意の籠もった視線を少年と少女に向ける
「まあ、今のところ我々には脅威では有りませんし、ほうっておきマスカ」
青年はそう言うと、その場から離れていく
「しかし、この遺跡はモンスターが多いデスネェー、神々は悪趣味ダ」
青年はそう言いながら歩いていると、ズンッズンッという足音が聞こえてくる、青年は足音のする方を見る、そしてモンスターが姿を現す、しかも一体だけではない
「1、2、3、4、5、6・・・・・20体くらいデスカネェー」
青年は約20体のモンスターに囲まれている
「まったく・・・帰るんデスカラ、邪魔しないでくださいヨ・・・って言っても分かりませんカ」
と言うと青年は杖、いや仕込み刀を抜き出した
「私の邪魔をした罪・・・死をもってして償え・・・!」
青年は刀を横に振ると
ピッ・・・
モンスター達に幾つもの赤い線が入る、そして次の瞬間
ブゥシャャアアアア!!
と、血を撒き散らし、モンスター達はバラバラに切り裂かれた
青年は大量のかえり血を浴びる、だが青年は気にすることなく歩き出した
「随分と残酷な事をするな」
と声がする、青年の声でも先程の少年と少女の声でもない、しかし青年はこの声に聞き覚えがあった
「なんだ、いらっしゃっていたんデスカ?」
「あぁ、で、どうだった?例の勇者は」
「別に強よそうには見えませんでしたヨ、我々の脅威にはならないと思いマスガ?」
「アイツを侮らないほうがいい、アイツは必ず俺達の前に立ちはだかる」
「随分とかっていていマスネ」
「まあな」
「そーデスカ、まあ、帰りましょうヨ、覇王様」
そう言って2人は歩き出した
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