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ストライクウィッチーズ1995〜時を越えた出会い〜
第十八話 高度30,000mの戦いA
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そんな彼女の目の前で、サーニャの白く細い指が流れるようにフリーガーハマーの安全装置を解除し、黒く詰めた引き金に指を乗せた。
凛として見据える瞳の先には、すでに回避も迎撃もできなくなったネウロイのコア。
――そこから先は一瞬だった。
流星のように尾を引いて飛ぶ9発のロケット砲弾がコアへと殺到し、一拍置いて凄まじい爆発を引き起こした。
完全に粉砕されたコアは再生を果たすことなく塵となり、天を貫く巨塔の如き体躯が崩れ落ちていく。
「エイラ」
「エイラさん」
「ありがとな……二人とも」
爆風から二人を守ったのは、他ならぬエイラのシールドだった。
吹き飛ばされそうになったサーニャと宮藤を捕まえ、全ての魔法力をシールドに動員したのである。訓練の成果は、キチンとあらわれていたのだ。
「ううん。エイラがわたしの手を握ってくれたから……」
「カッコよかったですよ!! エイラさん!!」
「そ、そんなんじゃネーヨ、バカ……」
用済みとなったブースターは既に切り離した。
あとは、地上へ落下していくだけ。
「なあ、サーニャ。帰ったら、いっぱい謝るからさ、今だけは、勝手にこんなことしたの、許してくれないカ?」
「うん……うん……っ!!」
「わぁ、ロマーニャってこんなに小さいんだ……」
遥か成層圏の高みから見下ろす絶景に、言葉を失う三人。
《……か!? …サーニャ、聞こえるかサーニャ!?》
「坂本少佐からの通信……? はい、聞こえています」
《よかった……全員無事だな? このままでは魔法力がもたん。急いで帰還しろ!!》
「了解です。任務達成、これより帰投します」
そのまま一つの塊となって地上へと落下していった三人は、基地でまつ501の皆から祝福を持って迎えられた。無論、命令違反と無謀な独断専行を行った沖田とエイラには厳罰が言い渡されたが、二人はどこ吹く風と言ったふうに満足げであったことも付け加えておくべきだろう。
「ねぇ、和音ちゃん?」
「なんですか、宮藤さん」
後日、自室禁錮を言い渡された和音に、宮藤はドアの外から聞いた。
どうやって、エイラにシールド能力を開花させたのか、と。
「ああ、簡単なことですよ」
クスクスと笑いながら沖田は答える。
「わたしのF-15に積んであった、模擬戦闘用の誘導ペイント弾を、実弾だといってエイラさんにありったけ撃ち込んだんです。いくら未来予知で逃げても追いかけてきますからね。見事、作戦成功です」
「………………」
予想の右斜め遥か上をいく回答に絶句する宮藤。
「そ、それでどうなったの……?」
「当然エイラさんには当たったら死にますよ?≠ニ言ってあったので、もうすごい勢いで逃げてましたよ。最後はちゃ
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