暁 〜小説投稿サイト〜
モンスターハンター 〜厄災の狩人達〜
明星の英雄
千年杉から
[1/4]

前書き [1] 最後 [2]次話
水晶と農業で栄えた地図に存在しない村、エイン村。
大きくそびえ立つ一本の杉の木の下に二人の少年が居た

「遅えよ!」

「ラスが速すぎるんだよ!」

ラスと呼ばれた少年は自信の表情を浮かべた。
彼の名はダイラス、ダイラス・レノベイア。本作の第一主人公である。
背丈はそれほど高くなく、太陽より眩しい笑顔と炎よりも熱い性格で村では知らない人は居ない。

「アルのその遅刻癖治した方がいいと俺は思うなー」

「揚げ足取らないでくれよ…」

アルと呼ばれた少年は頭を掻いた。彼の名はアルフレッド、アルフレッド・ディエラ。
幼い頃より学問に才を発揮し、数々の功績を挙げてきた凄い少年である。
やや大人びた顔立ちをしており、長身と優しい性格から幅広い年代…特に女性に気に入られている。

二人は今千年杉の木の下に居た。千年杉とは、エイン村の平和を象徴する杉の木である。
大昔、まだ二人が生まれる前遠くの国との交易が百回を超えた記念に植えられた物である。

「ラスはいいよなぁ。本業がハンターで。」

「何を言うんだよ、こっちは常に危険と隣り合わせなんだぞ!?そっちのほうがよっぽどいいわ!」

「そんなものなのかなぁ…。」

「とにかく大衆酒場に行こうぜ。あっちのほうがお金のことで苦労しなさそうだし。」

アルフレッドはダイラスにつれられ大衆酒場に行った。
大衆酒場とは、この村にいるすべてのハンターに酒はもちろんのこと、食事や仕事の依頼、
果ては生活必需品や仕事道具なども提供してくれる万能屋である。

「たまに恋話も持ちかけられるんだけどね…。」

「アル、なんか言ったか?」

「いいや、何でも。」

アルフレッドにとっては例外の事態もある。
そんなことをよそにダイラスはアルフレッドの腕をつかんでずいずい歩いた。
そしてハンターズギルドの受付嬢がいるカウンター席にコップがひっくり返るほどの勢いでこぶしを叩きつけ

「ソルディム山地に行ける討伐系の依頼はあるか!?」

と、噂で聞くバインドボイスとやらよりうるさいかと思うくらい大きな声で尋ねた。
受付嬢は耳を抑えながら困り果てた顔で

「お探ししますので、少々お待ちください。」

と、フラフラしながらクエストボードに向かった。通常クエストボードとは同行者を求める
言わば求人版のようなものなのだが、稀に匿名希望者からの依頼が来てることもある。

「三件ほどありました。」

と、まだ痛そうな顔をしながら契約書を持ってきた。

「一つは?」

と、ダイラスがようやく声のトーンを最小に落として聞いた。

「最近よく目撃されている、鳥竜種ブルノスを五頭討伐するものです。」

ブルノスとは、ここ最近発見された、テロス密林に
前書き [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ