第六話
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「まあ、あとはあなたしだいですね。可能性は無限大です。あなたなりの答えを探してください」
「……わかりました」
自分なりの答え……。それがいい方向に進むのか、悪い方向に進むのかはわからないが、俊司はやれることはやりきろうと決意したのであった。
「さて、これからどうするんですか? 映姫様」
「風見幽香、あなたはどうするんですか?」
「この子達のことは気になるけど……あなたたちの言うことも一理あるものね。それに……俊司君面白そうだし」
「面白そうですか……」
「ええ。どうせならついていってあげるわ。でも、そのまえにやることがあるけど」
「やること?」
「ええ。あいつらよ」
幽香はそう言って目つきを変えていた。
そのころ、俊司たちから数百メートル離れた場所では、数人の革命軍と一人の少女が向日葵畑の中をゆっくりと歩いていた。
「そろそろ目的地でしょうか」
「そうだな。今回は一味違う戦法だからな」
「この手錠を標的にかければいいんですよね?ほんとにこんなので標的が弱体化するんでしょうか……」
「やってみないとわからんだろう。ただでさえ能力者が増えてるんだ。あいつの能力も本物のはずだ」
「そうですね……でははじめますか」
「そうだな」
男はそういうと、右手についている小型のコンピューターのような物をいじり始める。すると、さっきまでなにもしようとしていなかった少女が、ゆっくりと前に出始めた。
「操作型の試作品だが……実践でも十分に扱えるんじゃないか?」
「そうですね。今のところ誤作動はありませんし」
「さて……じゃあ撒き散らせてもらおうか、『花を枯らせる毒』を」
男が再度コンピューターのような物をいじると、あたり一面に薄い霧のようなものが現れ始めた。
「これ……俺たちに危害はないんですよね?」
「ああ。一応そうしている」
男はそういうと、何かを待つようにしながらあたりを見渡し始めた。
周りには美しく咲く向日葵がたくさんある。外の世界ではめったに見られない光景だ。写真にでも収めたら、部屋にでも飾るぐらいだろう。
だが、そんな景色も徐々に変化を遂げ始めていた。
周りの向日葵は急に花びらを閉じ始めると、急激に枯れ始めていた。それも付近にある向日葵すべてが同時に、同じ現象に見舞われていた。
「ほんとうに大丈夫なんでしょうか」
「さあな、だが標的はすぐ来るだろう」
周りの向日葵すべてが枯れきった後、あたりを包み込んでいた霧もじょじょに晴れていく。男たちの周辺には、まるでクレーターのような大きな穴が出来上がっていた。
「十分
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