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ファイアーエムブレム〜ユグドラル動乱時代に転生〜【外伝】
とある騎士の昔語り---その4---
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ヴォルツであった。
 とは言え、前日に他村へと送り出した使者が各村からの応援を連れてここで合流する運びとなっていたためその場を空けるわけにもいかず、思い悩んでいると村の猟師フレージルが少女(ドロテ)を連れてやってきた。
 言上したき儀があると言われたので続きを促すと、

「騎士さま、どうか、仇を討ってください」
「あぁ、約束しよう」

 幾分震えているような彼女を安心させるために(ヴォルツ)は出来るだけ大きな仕草で頷き、力強い声で応えたつもりであった。
 必ず討ち取る決意に曇りは無いが、その根拠は無いだけに若干彼の心に後ろめたさが残った。

  
「騎士さん、水を差すようですんませんが相手は名乗りを上げたら正直に向かってくるようなもんじゃないよ。 どうやって居所を突き止めて仕留めるんです? そりゃ馬鹿デカイ相手だけに足跡だとか見つけやすいと思っけど……けんども、足元とられやすかったり武器振り回しにくいとこで戦う羽目んなったら……」

 猟師のフレージルの言葉に内心、頷けるものばかりであったが、 " はいそうですか " と答えられない自身の立場を見透かされたようなそんな気さえし、腹立たしささえ覚えた。

「……ご無礼とはおもいますが、わたしにも役にたてることがあるとおもって、それで、猟師のおじさんにもおねがいして、ついてきてもらいました。 それで……」

 ……その後に続けられたドロテからの申し出はまさか村人の側から出るとは思わなかったが、どうしようもない場合の策の一つとして考えてはいたものであった。
 ソレは、自身が獲物をおびき寄せるための囮となるというものであった。
 



 


 ……猟犬の吠え声を辿り駆けつけ、対峙したソレはまさに『怪物』に相応しい威容を誇っていた。
 四肢を地に着いたままでも子供や小柄な女性に比肩するほどの体高があり、もし直立したならば成人男性二人分にも相当しようかと窺い知れた。
 距離を保ってこの巨熊に吠えかけるのは応援に駆け付けたモンソルという猟師の相棒であった。
 部下達や動員した村人達に周囲を大回りさせ、槍衾となるように体制が整ったのを見計らい、自身は長剣を抜き放つと従兵二名を従えて躍りかかった。
 それに同期して放たれた矢は五本を数えたが、どれも致命傷を与えるには及んでいない。
 長剣を振りかぶりながら去来(フラッシュバック)するのは少女との約束であり、お題目もいいところだが " 騎士たる者、己が主君、そして美しき婦人の為に剣を取れ " と、見習い時代に叩きこまれた掟であった。
 ほんの軽い仮眠を取っただけであったが、そのあとに飲み干した特別飲料(Sドリンク)のおかげか、すこぶる体の動きは良かった。



 ドロテの申し出による " 自身と犠牲者の
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