空白の一年、咲編〜
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っけ)」
冷静に考えれば素数なんてろくに習ってないことを思い出す。いくらなんでもやってないことを覚えるのは無理だ。
「む、恋・・・いや、咲か」
華雄が中庭から話しかけてくる。その手には戦斧が握られている。
「よっ、華雄。・・・鍛錬?」
「ああ。・・・一応私も仕事はしようとしてるのだが・・・」
「間違いが多くて詠かねねに怒られた・・・と」
「・・・ああ」
華雄が肩を降ろす。
「・・・と、とにかく、咲もどうだ?」
「俺?いいね・・・って言いたいけど、恋の身体だからなぁ・・・」
「恋が気にする訳ないだろう?」
「恋じゃなくて俺が気にするんだよ。・・・ほら、あんまり女の子を傷つけたくないし」
ここでわりとお前女を傷つけまくってるだろってツッコミはNGだ。こういうのは気持ちの問題なのだから。
「・・・一戦くらいいいだろう?」
華雄が捨てられた子犬みたいに見えてきた。
「・・・わかった、一本だけな」
俺は方天画戟を取り出し・・・って待て。何処にあったこれ。
「???」
開閉能力は使ってないし・・・そう言えば焔耶や愛紗もいきなり武器を取り出したり・・・四次元ポ●ット的な何かがあるのだろうか。
「と、とにかく行くぜ」
俺は飛び上がり、一回転して方天画戟を振り下ろす。
ズガァァァン!!
「ぬぅっ!?」
その一撃を受け止めた瞬間・・・地面が陥没した。
「ほわい!?」
「くっ・・・やるな咲!」
今、闇も魔力も使わなかったのだが・・・華雄の重い一撃を弾いていきながら蹴りを放つ。
「っ!」
それを左腕で受け止めた隙を突いて、そのまま足に力を籠めながら回転して回転斬りを放つ。
ガァァァァン!!
「うおお!?」
華雄は戦斧を突き立てながら地を滑る。
「ふ、ふふ・・・やはり咲はどの状況でも強い・・・私はその壁を越えてみせる!」
華雄が地を蹴り大きく振りかぶる。・・・渾身の一撃が、来る。
「(・・・そうだ)」
俺は方天画戟を腰元に構え、魔力を溜める。
「三割くらいまでに出力を絞って・・・」
方天画戟が輝き始める。俺はその名を叫ぶ。
「ーーー“戦場を駆ける一騎当千の将”(ホウテンガゲキ)ーーー!!!」
そのまま振りきると・・・物凄いごん太ビームが華雄の真横を通り、途中にあった木を“消滅”させながら天に消えていった。
「・・・」
「・・・」
振り切った状態の俺と振り上げた状態の華雄が揃ってフリーズする。
「・・・こ」
「こ?」
「殺す気かぁぁぁぁ!!」
「ご、ごめーーーんっ!?」
俺は華雄に謝りながらその場か
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