空白の一年、咲編〜
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。仕事面じゃ問題はないな・・・仕事面は、な」
そう、日常面が不味い。そりゃもう色々と。
「元に戻る方法はありますか?」
月の言葉に首を振る。
「さすがに手がかり無しはキツイ・・・とにかく、しばらくこのまま過ごすしかない。・・・ごめんな、恋」
「(フルフル)・・・大丈夫。むしろ・・・」
恋が・・・つか自分の顔が微笑む。
「むしろ・・・咲になれて嬉しい・・・」
「・・・」
顔が赤くなるのが分かる。
「と、取り敢えず仕事しよう!とにかく仕事を早く片付けて、考える時間を増やそう、うん!」
俺はさっさと自分の部屋に向かう。・・・そして、仕事を詠と共にするが・・・
「(あそこの曲がり角に新しい店か・・・ああ、その近くに軽いフリーバザーできる広場が・・・)」
書類に高速で目を通していく。・・・それでも全て頭に入るが。
「・・・」
「詠、手が止まってるぜ」
「・・・ごめん、集中できないわ」
「なんでだよ?」
「中身が咲だってわかってても、恋が仕事をするってのが信じらんないのよ」
「あ・・・」
た、確かに・・・恋の書類仕事は何時も俺とねねが受け持っていた。・・・霞と華雄も泣きつかれた時には手伝ってしまうけど。
「それに、なんで眼鏡なんかしてんのよ?恋って目は悪くないでしょ」
「あっと・・・これは、その・・・眼鏡が視界に入ってれば、多少は自分が恋の身体だって思わないかなーって」
当然だて眼鏡だが・・・取り敢えず効果はあった。詠に言われるまでは入れ替わってた事を忘れてた。
「でも、日常生活はどうすんのよ?その・・・厠とか・・・」
「・・・」
俺は頭を抱える。・・・本気で不味い。特に命が。俺の人間性が。亮に知られたらからかわれるだろうし、一刀に聞かれれば引かれるだろうし・・・何より剛鬼に知られたらやばい。あいつは絶対に・・・絶対に俺の命を刈り取りに来る。
「・・・(ガクガク)」
「ちょ、咲!?凄い震えてるわよ!」
「い、いいいや、大丈夫・・・詠、例え魂になっても俺は詠が好きだから・・・」
「いや訳わかんないから!いきなりそんなことを死地に向かう兵士みたいな顔と声で言わないでよ!」
恐怖で身体が震えながらも、仕事を終わらせ、外を歩く。
「(なんかスースーする・・・)」
当然履き慣れてないスカートやその・・・下着に違和感を感じながらも歩く。・・・やたらスカートが揺れるのが気になって手で抑えながら歩ったり・・・って、
「恥じらう女子か俺はぁぁぁぁ!!」
頭を抑えて絶叫する。落ち着け、何処かで聞いたじゃないか。落ち着きたいときには素数を数えろって。
「(・・・素数ってなんだ
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