−吸血鬼の貴婦人−後編−
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グ・レイ!》」
「キャァァァァァァァァァァァァァァッ!」
カミューラLP200→0
ライトニング・ウォリアーが放つ光線が、カミューラを貫き、デュエルは決着した。
「よっしゃああああッ!
楽しいデュエルだったぜ、カミューラ!」
前回は言えなかったが、どんなデュエルでも…たとえ闇のデュエルでも…デュエルはデュエルだ。
楽しまなくちゃな。
「私が…負けた…」
カミューラが茫然自失と言った様子で、膝立ちになる。
この闇のデュエルの罰ゲームは、負けた相手が人形になるというもの。
ん?待てよ。
「おい、カミューラ!人形になっちゃうんだったら、その前にクロノス教諭を元に戻せよ!」
俺の言葉に、首だけで反応を示す。
「私がいなくなったら元に戻るわ…私は、もう…」
カミューラが言葉を最後まで言い切る前に、カミューラの背後に幻魔の扉が出現する。
「闇のデュエルは終わった筈なのに…?」
後ろの方で明日香が疑問の声をあげるが、俺には分かった。
クロノス教諭とカミューラがデュエルした時、カミューラはこう言った。
−このカードを使って敗北したプレイヤーの魂は、三幻魔に喰われる。
あの時、万丈目は実質ノーコストと言ったが、カミューラが敗北した今。
カミューラは、幻魔に食われてしまう。
そう思った瞬間、カミューラが立つ物見台に飛んでいた。
「遊矢!?」
背後の仲間の驚きの声が聞こえるが、それに構ってる暇はない!
「ぐっ!」
なんとか、カミューラの元に着地する。
「…何してるのよ、あなたも幻魔に食べられるわよ。」
「お前、なんか目的があるんだろ?こんなところで死ぬなよ!」
カミューラを肩に担ぎ上げ、どこか出口を探す。
何で助けるかって?
さっきも言ったぞ。
自分に親しい人間がやられそうになっているんだ。
黙っていられるわけがないって!
「…あんた、何考えてるのよ。私は吸血鬼よ?」
「それがどうした!」
まだ出口を探し当てていないのに、幻魔の扉が開き始める。
まずいな、間に合わないかもしれない…!
「さっきのデュエル、楽しかったぜ。生きて帰ったら、またデュエルしよう!」
「…ふふ、あなた、馬鹿でしょ?」
失敬な。
これでも成績は優秀な方だぞ。
「…本当に、人間って馬鹿ね。」
カミューラがその一言を言うなり、俺をぶん投げた。
「カミューラ!?」
俺が投げられたと同時に、幻魔の扉が完全に開く。
「カミューラ!」
−ありがとう、ちょっとだけ、格好良かったわよ−
その言葉を最後に、カミューラは幻魔の扉に吸い込まれていっ
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