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遊戯王GX−音速の機械戦士−
−吸血鬼の貴婦人−後編−
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「キィァァア…!」

徐々に、吸血鬼らしい金切り声になっていく。

だが、まだ終わりじゃない!

「ニトロ・ウォリアーの第二の効果を発動!相手モンスターを戦闘破壊した後、相手の表側守備表示モンスターを攻撃表示にして、続けて攻撃出来る!《ダイナマイト・インパクト!》」

カミューラのフィールドには、表側守備表示のヴァンパイア・バッツ。

ヴァンパイア・バッツが攻撃表示になり、ニトロ・ウォリアーとバトルする。

「こいつで終わりだ!カミューラ!」

「まだよ!リバースカード、《ガード・ブロック!》戦闘ダメージを0にし、カードを一枚ドローする!」

避けられたか…

「だが、墓地に送ったヴァンパイア・バッツの攻撃力は800。ジャンク・アタックの効果により、400ポイントのダメージを与える!」

「キィィッ!」

カミューラLP600→200

後もう少しだ。

「これで俺はターンエンド!」

「人間ごときが…誇り高きヴァンパイアに傷を付けるなんて…!ドロー!」


ドローしたカードを見たカミューラが、ニヤリと笑う。

「私は、通常魔法、《命削りの宝札》を発動!手札が五枚になるようドローし、五ターン後に全て捨てる!」

「命削りの宝札だと!?」

究極のレアカードであると同時に、究極のドローカード。

カードを四枚引いたカミューラの口が、裂ける。

まさか。

「みんな逃げろ!幻魔の扉だ!」

俺の声を聞き、みんなが一目散に階段を降りようとする。

が。

「逃がさないわ!」

階段を降りるためのドアが、閉まった。

「さあ…今回の生け贄は誰かしら?魔法発動!《幻魔の扉!》」

クロノス教諭を倒した扉が再び現れる。

「行きなさい!」

幻魔の扉から、昨日と同じように触手が放たれる。

…誰かが捕まってしまったら、俺はそいつを見捨ててカミューラを倒せるのか?

有り得ない。

今なら、クロノス教諭の気持ちも分かる気がする。

その時。

吹雪さんに貰ったペンダントが、光る。

「そのペンダントは…まさか、ダークネスの!?」

「ダークネスじゃない。明日香の兄さんの、吹雪さんの物だ!」

カミューラと戦うなら役に立ってくれる、と渡されたペンダントは光り輝き、その光に近づくにつれ、幻魔の扉の触手は力を失って行く。

「…クロノス教諭の言うとおりだったな。闇は光を凌駕できない。」

流石はクロノス教諭。

間違ったことは教えないんだな。

「ええい…私は、自分自身の魂を生け贄に捧げ、相手モンスターを全て破壊する!」

「ニトロ・ウォリアー!」

ニトロ・ウォリアーが幻魔の扉に吸い込まれる。

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