−吸血鬼の貴婦人−後編−
[7/11]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
「キィァァア…!」
徐々に、吸血鬼らしい金切り声になっていく。
だが、まだ終わりじゃない!
「ニトロ・ウォリアーの第二の効果を発動!相手モンスターを戦闘破壊した後、相手の表側守備表示モンスターを攻撃表示にして、続けて攻撃出来る!《ダイナマイト・インパクト!》」
カミューラのフィールドには、表側守備表示のヴァンパイア・バッツ。
ヴァンパイア・バッツが攻撃表示になり、ニトロ・ウォリアーとバトルする。
「こいつで終わりだ!カミューラ!」
「まだよ!リバースカード、《ガード・ブロック!》戦闘ダメージを0にし、カードを一枚ドローする!」
避けられたか…
「だが、墓地に送ったヴァンパイア・バッツの攻撃力は800。ジャンク・アタックの効果により、400ポイントのダメージを与える!」
「キィィッ!」
カミューラLP600→200
後もう少しだ。
「これで俺はターンエンド!」
「人間ごときが…誇り高きヴァンパイアに傷を付けるなんて…!ドロー!」
ドローしたカードを見たカミューラが、ニヤリと笑う。
「私は、通常魔法、《命削りの宝札》を発動!手札が五枚になるようドローし、五ターン後に全て捨てる!」
「命削りの宝札だと!?」
究極のレアカードであると同時に、究極のドローカード。
カードを四枚引いたカミューラの口が、裂ける。
まさか。
「みんな逃げろ!幻魔の扉だ!」
俺の声を聞き、みんなが一目散に階段を降りようとする。
が。
「逃がさないわ!」
階段を降りるためのドアが、閉まった。
「さあ…今回の生け贄は誰かしら?魔法発動!《幻魔の扉!》」
クロノス教諭を倒した扉が再び現れる。
「行きなさい!」
幻魔の扉から、昨日と同じように触手が放たれる。
…誰かが捕まってしまったら、俺はそいつを見捨ててカミューラを倒せるのか?
有り得ない。
今なら、クロノス教諭の気持ちも分かる気がする。
その時。
吹雪さんに貰ったペンダントが、光る。
「そのペンダントは…まさか、ダークネスの!?」
「ダークネスじゃない。明日香の兄さんの、吹雪さんの物だ!」
カミューラと戦うなら役に立ってくれる、と渡されたペンダントは光り輝き、その光に近づくにつれ、幻魔の扉の触手は力を失って行く。
「…クロノス教諭の言うとおりだったな。闇は光を凌駕できない。」
流石はクロノス教諭。
間違ったことは教えないんだな。
「ええい…私は、自分自身の魂を生け贄に捧げ、相手モンスターを全て破壊する!」
「ニトロ・ウォリアー!」
ニトロ・ウォリアーが幻魔の扉に吸い込まれる。
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ