空白の一年、亮編〜
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しだけですけど、動いたじゃないですか」
「・・・あ・・・」
力を入れると指先が少しだけ動く。
「音無さんが言ってました。医学で言う“痛みの連鎖”に近い状態じゃないのか・・・って」
痛みの連鎖・・・何かの漫画で読んだ事がある。怪我や病気は治っているのに、脳が痛みを覚えてしまって、それを普通だと思い込んでしまう・・・って奴か。
「・・・痛みの、連鎖か・・・」
俺は明命を見る。
「・・・ごめんな、俺が・・・馬鹿で・・・」
「いいえ、私は亮のそんなところを含めて好きですから」
「・・・よく恥ずかしげもなくさらっと言えるのな」
「・・・一応、恥ずかしいのです・・・」
「んじゃ、俺も恥ずかしくなるか。・・・俺も、全部受け止めてくれる明命が大好きだよ」
「は、はぅぅ・・・」
しばらく赤面して・・・俺達は城に戻り・・・次の日、俺は全員に謝った。祭さんと雪蓮は酒で許してくれ、軍師ーズは普通に許してくれ、思春と春鈴、蓮華とシャオは一日付き合うことで許してくれて、他世界外史メンバーも様々な条件で許してくれたし・・・明命はとっくに許してくれた。・・・その、口付けをするていう条件で・・・ごほん!とにかく、この後は亞莎が作ってくれたリハビリ道具や、蓮華が幻想郷の八意 永琳から貰った万能薬をくれたり・・・その結果、祭りまでに腕は動くようになった。・・・この一連の出来事は、みんなの・・・仲間の有り難みを改めて知る出来事になった・・・
「・・・て事だよ」
「おうおう、いいねぇ少ね「少年言うな」おおっとぉ」
リョウコウが手を挙げて笑う。
「へぇ・・・そんな事があったんだね」
「通りでいきなり亮さんが元気になったと思いました」
シィとユエがうんうんと頷く。
「くそ、なんでこんなこと話さなきゃならないんだ・・・」
〈亮がリョウコウに負けたからだよね〉
「ぐっ・・・」
そう、リョウコウが『手合わせしねぇか?』・・・と言ってきて、やって来たシィ達が負けたら負けた方に秘密の話をさせる・・・それでノリノリになったリョウコウと負けるわけにはいかないと堅くなった俺・・・勝敗は明らかだった。そして話す内容はみんなが書いた紙を箱に入れて、くじ引きで・・・出てきたのは、ユエが書いた『リハビリしていた頃の出来事』・・・と限定されたのだ。・・・嘘をつこうにも彩雅が一瞬で見破ってくるので、泣く泣く事実を話したのだ。
「・・・負けたお前が悪いな」
彩雅の言葉が突き刺さる。
「く・・・くそ・・・シィ!勝負だ!こうなったらお前の恥ずかしい過去を暴露させてやる!」
「・・・そう言えば何時かのお礼がまだだったね。・・・いいよ、また亮の恥
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