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魔法少女リリカルなのはA's The Awakening
第十三話
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に向けて、プレシアが挑戦し弾き出した一つの答えの形でもある。

「うわぁぁぁああっ、こっちくんなぁぁぁぁぁっ!?」
「どいつもこいつも焼き払ってくれるわ!ハァァァァッハッハッハッハッ!」

 しかし彼に渡されたのはプレシアが入院する直前であり、そこから半年も経っていないのにここまで使いこなしている。それは単に事前知識を生かせるスタイルだからなのか、あるいは元々彼が魔法について全く知らなかったからなのかは定かではない。驚いている敵陣の深い場所へと切り込んでいくが、戦場において油断は命取り。彼の背後に斧状のデバイスが迫る。

「Master!Caution!Please look back!」
「わかっとるわ!」
「バカな、何故これに気付ける!?」

 しかしジューダスに言われるまでもなくわかっていたらしい直人はすぐに剣を振り戻してそれをはじき返し、隙ができたところを飛び膝蹴りで沈める。

「ゴフッ!?」
「舐めんなよコラ。背中とられるのに注意するのは集団戦の常識やろが」

 そして剣を構えなおすと、敵の集団に向かって吼えた。

「さぁ次はどいつじゃい!一匹残らず灰にしてくれるわァッ!」
「殺せ!」



 同じ頃、フレディの方は片がついた様子。

「ば、化け物ォッ……」
「否定はしねぇ。非殺傷でも衝撃は殺せねぇからな。クカカッ」

 既に立っているのは彼一人で、その足元には腰を抜かし、仮面を剥ぎ取られたた男が一人。周囲の人間は傷一つなく気絶している。何人かは死んでいるのかもしれない。

「お前らがどういう理屈でこんなところにいるのかだとか何で俺を襲ってきたのかなんて俺にとってはどうでもいい。お前を生かした理由は、この場所の後片付けをやらせるためだ」
「は、はいぃぃぃ……」
「じゃ、しっかり頼むぜ。俺はこれからもう一仕事あるからよ。クククッ」

 そういって笑い、しゃがんで肩を叩いたフレディが、彼には悪魔の手招きに見えた。彼が去っていった後、青年は震えながら言葉を漏らす。

「あんなのが、あんなのが管理局にいるなんて、先輩達は何も……局員は人殺しなんてできないんじゃなかったのかよ……」

 若き青年の言葉は虚空へと掻き消えて言った。
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