暁 〜小説投稿サイト〜
真似と開閉と世界旅行
逃亡中〜
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それがユリアの預言から解放される唯一の方法だからだ」

「死んでしまえば預言も関係ないですからねぇ」

「違うな。死ぬのはユリアの亡霊のような預言と、それを支えるローレライだけだ」

ローレライ・・・それは確か。

「ローレライって・・・第七音素の意識集合体?まだ未確認なんじゃ・・・」

アニスが言うが・・・

「いや、存在する。あれが預言を詠む力の源となり、この星を狂わせているのだ。ローレライを消滅させねば、この星は預言に縛られ続けるだろう」


「外殻が崩落して消滅したら大勢の人が死ぬ。そしたら預言どころの話じゃなくなっちまうよ!」

「レプリカがある。預言通りにしか生きられぬ人類などただの人形。レプリカで代用すればいい」

その言葉にガイが吐き捨てるように返す。

「フォミクリーで大地や人類の模造品を作るのか?馬鹿馬鹿しい!」

「ふ・・・では聞こうか。ガイラルディア・ガラン・ガルディオス」


「・・・!」

「ホドが消滅することを、預言で知っていながら見殺しにした人類は愚かではないのか?」

「それは・・・」

「私の気持ちは今でも変わらない。かねてよりの約束通り、貴公が私に協力するのならば、喜んで迎え入れよう」

ルークがそれを聞いて反応する。

「かねてからの約束・・・?ガイ、どういうことだ?」

「それは・・・」

「ガルディオス伯爵家は代々我らの主人。ファブレ公爵家で再会した時から、ホド消滅の復讐を誓った同志だ」

その時、何か物音が聞こえた。

「来たようです」

リグレットが言うのと同時にアッシュがやって来る。

「アッシュ!」

「ふふ・・・待ちかねたぞ、アッシュ。お前の超振動がなければ、私の計画は成り立たない。私と共に新しい世界の秩序を作ろう」


「断る!超振動が必要ならそこのレプリカを使え!」

「雑魚に用はない。あれは劣化品だ。一人では完全な超振動を操ることもできぬ」

「!」

ルークは絶句する。

「あれは預言通りに歴史が進んでいると思わせる捨てゴマだ」

「その言葉、取り消して!」

ティアが声を荒げる。

「ティア、お前も目を覚ませ。その屑と共にパッセージリングを再起動させているようだが、セフィロトが暴走しては意味がない」

ティアがナイフを構えると、リグレットとエイが前に出る。

「構わん、リグレット、エイ。この程度の敵、造作もない」

ジェイドがティアを止める。

「ティア。武器を納めなさい。・・・今の我々では分が悪い」

確かに。この狭い部屋では、逆に数が少ない方が有利だ。・・・結局、その場はお互いに退くことになった。部屋から出る時・・・

「サキ」


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