逃亡〜
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せんでしたが、上の階から逃げてこられたってことは姫様でしょう」
「さあ、逃げてください!」
「行きましょう!ナタリア」
「え・・・ええ・・・」
ティアがナタリアに呼びかけ、再び走り出す。
「待て!その者は王女の名を騙った大罪人だ!即刻捕らえて引き渡せ!」
だが、それでも街の人々は止まらない。
「そうです!みんな、私は王家の血を引かぬ偽物です。私のために危険を冒してはなりません!どうか逃げて!」
ナタリアも、これ以上自分のせいで民が傷つくのが耐えられないのだろう。
「ナタリア様が王家の血を引こうが引くまいが、俺達はどうでもいいんですよ」
「わしらのために療養所を開いてくださったのはあなた様じゃ」
「職を追われた俺達平民を、港の開拓事業に雇って下さったのもナタリア様だ!」
「ええぃ、うるさい、どけ!」
男・・・ゴールドバーグ将軍は剣を引き抜く。咄嗟にルークが剣を抜きながら走り出す。
「やめろ!」
「ええいっ!うるさいっ!」
その時、アッシュがゴールドバーグを蹴り飛ばす。
「アッシュ・・・!?」
「・・・屑が。キムラスカの市民を守るのが、お前ら軍人の仕事だろうが!」
アッシュはナタリアを見る。
「ここは俺達に任せろ。早く行け、ナタリア!」
「アッシュ・・・」
「・・・お前は約束を果たしたんだな」
「アッシュ・・・“ルーク”!覚えてるのね!」
「行け!・・・そんなしけたツラしてる奴とは、一緒に国を変えられないだろうが!」
「っ!・・・わかりましたわ!」
「ルーク!ドジを踏んだら俺がお前を殺す!」
「・・・けっ。お前こそ、無事でな!」
「ザオ砂漠は消失しています。イニスタ湿原へ向かって下さい」
「わかった。ありがとう」
・・・それでも、兵の勢いは緩まない。
「操影術!」
「カートリッジロード!・・・落ちろぉ!」
撫子が影で敵を止めたり、黒羽が雷を落とすが・・・いかんせん数が違う。
「このままじゃ・・・」
そう呟いた時、目の前の兵士が吹き飛んだ。
「・・・え?」
間隔を開けながら、どんどん兵士が倒れていく。
「まさか・・・狙撃!?」
何とかその場を離れ、俺達は一息つく。
「・・・いるんだろ、知也」
「お、よく気づけたな」
物陰からライフルを背負いながら知也が歩いてくる。当然アビスメンバーは身構えるが・・・
「安心してくれ、俺の知り合いだよ」
「知也だ。よろしくな」
挨拶も済ませ、俺達はイニスタ湿原に入る。
「アッシュは無事でしょうか・・・」
「大丈夫よ。彼にはキムラスカの人達も味方をし
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