逃亡〜
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愛依〜
アタシ達はタルタロスで連行される。
「うぅ・・・が、あああ・・・!」
咲がうめき声を上げる。
「ノエルは大丈夫でしょうか」
「ダアトは宗教自治区だもん。むやみに殺されるようなことはないと思うけど・・・」
「俺達はどうなるんだ」
「ルークは処刑されるのでしょうね。預言通りにするために」
その時、ルークさんが呟いた。
「・・・その方がいいのかもな」
「ルーク、何を言っているの!」
ティアさんが怒る。
「だってそうだろ?俺が生まれたから、繁栄の預言から外れたんだ。だから預言にないセフィロトの暴走も起きたんじゃないか」
「お前、何言ってんだ」
さすがのガイさんも声に怒りが混じる。
「そうとしか思えないよ。それにティアだって言っただろ。ユリアの預言には、俺が存在しないって」
「馬鹿!!」
怒声が響く。・・・その声の主は・・・ティアさんだった。
「ば・・・馬鹿とはなんだよ!」
「私はただ、あなたがユリアの預言に支配されていないのなら、預言とは違う未来も創れるって言いたかっただけよ!」
「・・・ティア・・・」
「あなた、変わるんじゃなかったの!?そんな風にすぐ拗ねて!もう勝手にしたらいいわ!」
「ティア・・・ごめん・・・」
「・・・」
ティアさんはそっぽを向く。
「・・・ごめん・・・」
咲〜
ここは・・・何処だ・・・
「・・・」
敵が・・・来る。
「アアアアア!」
斬り伏せる。これで・・・もう・・・
『また・・・』
死体が起き上がり、その顔が露になる。
「ひっ・・・」
その血塗れの顔は・・・
『また・・・助けてくれなかったわね・・・』
詠の、そんな憎悪に歪んだ顔だった。
「うわぁぁぁぁっ!!」
「咲!?」
「く、来るな・・・来ないでくれぇぇぇ・・・!わああああ!?」
「咲!落ち着けって!」
「・・・はっ、はっ・・・愛、依・・・?」
「大丈夫か?ずっとうなされてたけど・・・」
「な・・・何でも、ない・・・」
身体が震える。俺はなんとか呼吸を整え、状況把握に移る。
「ここは・・・」
「バチカルの城の牢屋。みんなバラバラにされちゃって・・・」
ご丁寧に俺達には手錠と足枷がついていた。
「・・・とにかく、脱出しよう」
俺は後ろ手に回された状態から、指を振ろうとした時、愛依の異変に気付いた。
「愛依?」
「う、あぁ・・・咲、離れ・・・イヤァァァァァ!!」
愛依が仰け反りながら絶叫する。・・・そしてそ
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