開戦〜
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な!」
ルークが言うが、モースは怯まない。
「でたらめではない。ではあの者の髪と目の色を何とする。古より、ランバルディア王家に連なるものは赤い髪と緑の瞳であった。しかしあの者の髪は金色。亡き王妃様は夜のような黒髪でございましたな」
・・・まさか、この世界は遺伝がしっかりした設定らしい。最近のそういった作品は遺伝を無視した髪の色が多いが・・・
「この話は陛下にもお伝えした。しっかとした証拠の品も添えてな。バチカルに行けば、陛下はそなたを国を謀る大罪人としてお裁きになられましょう」
「そんな・・・そんな筈ありませんわ・・・」
「伯爵。そろそろ戦場へ戻られた方がよろしいのでは」
「・・・む、むう。そうだな」
「おい、待てよ!戦場は崩落するんだぞ!」
「それがどうした」
『ッ!』
モースの野郎・・・!
「戦争さえ無事に発生すれば預言は果たされる。ユリアシティの連中は崩落ごときで何を怯えているのだ」
「大詠師モース・・・なんて恐ろしいことを・・・」
ティアが言うが・・・
「ふん。まこと恐ろしいのはお前の兄であろう。それより導師イオン。この期に及んで、まだ停戦を訴えるおつもりですか」
俺はイオンを見る。
「いえ、私は一度ダアトへ戻ろうと思います」
「イオン様!?マジですか!?」
アニスが真っ先に驚き、イオンを止める。
「帰国したら、総長がツリーを消す為にセフィロトの封印を開けって言ってきますよぅ!」
それでもイオンは譲らない。
「もし、力づくで来られたら・・・」
「そうなったら、アニスが助けに来てくれますよね」
「・・・ふへ?」
「唱師アニス・タトリン。ただいまを以て、あなたを導師守護役から解任します」
「ちょっ、ちょっと待ってください!そんなの困りますぅ!」
イオンはアニスに近づき、モースに聞こえないようアニスに話す。
「ルークから片時も離れず、伝え聞いたことは後日必ず僕に報告して下さい」
「・・・!」
「頼みましたよ。皆さんもアニスをお願いします」
・・・そしてイオンとモースは去っていく。・・・俺は、武器を握っていた。モースは生かしておいてはいけない。必ず何か悲劇が起こる。・・・だが・・・
「(・・・くそっ!)」
それでも、今はダメだ。俺は殺意を抑えながら空間から手を引き抜く。
「イオンの奴、何考えてんだ・・・」
「アニスをここに残したということは、いずれは戻られるつもりなのでしょう。それより・・・」
ジェイドがナタリアを見る。
「・・・私なら、大丈夫です。それよりもバチカルへ参りましょう」
ガイがルークに近づく。
「ルーク。し
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