開戦〜
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ル将軍が近寄ってくる。
「・・・これは、ルーク様!それにナタリア殿下も!?生きておいででしたか」
「そうです。私達は生きています。もはや戦う理由はありません。今すぐ兵を退かせなさい」
「お言葉ですが、私の一存ではできかねます。今作戦の総大将はアルマンダイン大将閣下ですので」
「なら、アルマンダイン伯爵に取り次いでくれ!」
「それが・・・アルマンダイン大将は大詠師モースと会談なさるため、ケセドニアに向かわれました」
その言葉にアタシは驚いた。
「ケセドニア!?な、なんで戦争中に総大将が戦場を離れるんですか!」
「今作戦は大詠師モースより仇討ちとお認めいただき、大義を得ます。そのための手続きです」
「戦闘正統性証明は導師イオンにしか行えない筈です。導師はこの開戦事態を否定しておられます」
・・・こういう時は神託の盾関係の人がいると分かりやすい。
「教団内での手続きについては我が軍の関知するところではありません。とにかくアルマンダイン大将が戻られなければ、停戦について言及することはできかねます」
「ですが、このままじゃ戦場が崩落します!」
撫子が言うと、セシル将軍が眉を潜める。
「崩落?」
「アクゼリュスみたいに消滅するってことだよ!」
「マルクト軍がそのような兵器を持ち出しているということですか?」
「違いますわ!違いますけど、とにかく危険なのです」
「よくわかりませんが、残念ながら私に兵を退かせる権限はありません」
・・・結局何も解決しないままセシル将軍は行ってしまう。アタシ達は陸路でケセドニアに向かうことになった。・・・当然、それは戦場を横切ることを意味する。
「・・・ようやく夜営地まで来ましたわね」
気がつくと辺りは真っ暗になっていた。
「ケセドニアまでは・・・」
「まだ遠いですね・・・」
アタシはそうルークに言う。・・・その時、何かを感じた。
「誰かいるんですか!?」
撫子が叫ぶと、フリングス将軍が現れる。
「私です」
「フリングス将軍!?どうしてこんな所に!」
「そうですわ。この辺りにはキムラスカ軍が陣を布いていますのよ!」
「部下が皆さんの姿を発見して私に報告してくれたのです」
「それで、将軍自ら斥候ですか?それともナタリアの命を・・・」
ティアが警戒しながら尋ねる。
「どうか誤解しないで下さい。私はあなた達に危害を加えるために来た訳ではありません。偵察でもない。ただこの戦場を立ち去っていただきたいのです」
「どういう意味・・・ですか?」
アタシが尋ねる。
「このままですと・・・我々はあなた方を殺さなければなりません。あなた方はキムラスカ陣営
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