暁 〜小説投稿サイト〜
真似と開閉と世界旅行
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「念のためさ。・・・もし暴走して、手がつけられなかったら・・・」

方天画戟をダークリパルサーに変形させる。

「・・・俺を殺せ」
「咲・・・!」

愛依が俺を睨む。

「だから、もしって言ってるだろ?」

「・・・咲さん」

「撫子、申し訳ないって思ってるなら、せめて成功を祈ってくれないか?」

「・・・はい」

「・・・愛依、手伝ってくれ」

「あ、ああ・・・」

俺と愛依は向かい合う。

「愛依、お前と・・・シィの闇を俺に浴びせろ」

「え・・・」

「それを吸収する」
「ちょ、ちょっと待てよ!」

「愛依」

「う・・・」

「頼む」

「・・・わかった」

目を閉じ、俺に手を向ける愛依。

「ハァァァ・・・!」

そして愛依の手から闇が溢れだし・・・俺はそれを吸収する。

「う、グォォォォォォォ!!」

一瞬で意識を闇に蝕まれていく。・・・闇を受け入れる?・・・いいや、今回は違う。闇に打ち勝て。受け入れるんじゃない、闇を全て呑み込め。そして気がつくと、辺り一面が暗く、その真ん中には・・・

「・・・なるほどな」

黒い影でできたようなシィと愛依が武器を構えている。

「お前達を倒せばいいんだな・・・いいぜ・・・」

俺は手にベルヴェルクを持つ。


「いっくぜぇぇぇぇぇ!!」









愛依〜

「グォォォォォォォ!!」

「咲!」

咲の見た目が禍々しく変わっていく。髪が銀髪に変わり、瞳の色も・・・

「ゴォォォォォ!!」

「愛依!」

黒羽がアタシを下がらせる。

「ダメか・・・暴走している・・・!」

「そんな・・・咲!咲ぃ!」

アタシは叫ぶが、咲は吼え・・・飛んでくる。

「!!」

「壁!」

咄嗟に撫子が壁を張る。咲はそれに防がれ・・・手に闇を溜め始めた。

「オオオオオオ!!」

「不味い!」

その手から闇の塊が放たれ・・・それは容易く撫子の壁を壊した。

「きゃああ!?」

「撫子!・・・くっ・・・な!」

ズガン!

「黒羽!?」

一瞬で黒羽が弾き飛ばされる。

「グゥゥゥ・・・!」

「あ・・・」

咲の獲物を見るような目がアタシを見る。

「う、うわぁぁぁ!」

咄嗟に偃月刀を振るが、簡単に避けられる。

「グアア!」

ズシャアッ!

「っ・・・!?」

爪が右肩を切り裂く。

「くぅ・・・」

カラン、と音を立てて右手に持っていた偃月刀が落ちる。アタシは慌てて左手に持った偃月刀を防御に構えた瞬間、衝撃が走る。

ガキィン!

「くぁ!?」
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