救出〜
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も、月を助ける為なら手段を選ばないと言ったのを聞いた。・・・例え、自分の命を差し出しても・・・だ。
「はは・・・」
「何を笑っているの!」
「別に。・・・ただ、らしいなって思っただけさ」
「なんですって?」
「・・・」
「・・・アンタが私の何を知ってるかはわからないけど、ここで殺させてもらうわ」
詠が剣を振り上げる。
「(・・・まあ、目の前で消しちまったんだ。報いは軽くないよな)」
『何を諦めてるんすか!?』
「・・・お前、バカだな」
『え・・・』
「ラアッ!」
空間から暗器を飛ばす。
「くっ・・・!?」
詠はそれを弾きながら飛び退る。
「詠に殺されるのも、それはそれでいいさ・・・でもな」
脳裏に蘇る月とねねの泣き顔。
「約束してんだよ。必ず連れて帰るって。せめてアイツらの笑顔だけは・・・」
方天画戟を引き抜く。・・・迷うな。いくら傷つけようとも・・・最優秀なのは・・・
「守るんだ!」
・・・詠をブチのめしてでも連れて帰ることだ!
「オラァァァ!!」
全力で方天画戟を振る。
ガキャアアン!!
「っくあ!?」
詠は防ぎきれずに足下が滑る。
「こんのぉ!」
詠が力を籠めて前屈みになった瞬間・・・俺は方天画戟を引く。
「え・・・」
そのままバランスを崩した詠の足を払い、そのままの勢いで詠の腹に石突きを突き出す。
ゴキン
「アァァァァ!?」
嫌な音と感触、そして悲鳴が俺に伝わる。
「ぐ・・・げほっ!おえっ!」
逆流してきたものを吐き出しながらも、詠は俺を睨む。
「負けない・・・アンタなんかに・・・アンタなんかにぃぃ!!」
絶叫。そのまま突撃してくる詠に併せて膝蹴りを叩き込む。
「ぐ・・・う・・・」
「・・・やめとけよ。二回、優位に立てたのは不意打ちだったのと俺が本気になれなかったからだ」
「うっさいわ・・・よ・・・」
「・・・いい加減にしてくれよ・・・いつまで俺を苦しめるんだ・・・!!」
こんなことはしたくない。今すぐ詠を抱き締めたい。・・・けど、今の彼女は俺を敵として認識している。
「詠・・・頼むから・・・ッ!?」
「サンダーブレード!」
ズシャアッ!
「が・・・」
背後より飛来した雷の剣が俺を貫いた。
「・・・余計なことをするんじゃないわよ!」
「そんな言葉じゃなくて感謝して欲しいくらいだけどね。・・・ディストは帰ってきたのにアンタは来ないから見に来てみればこの様だ」
「お、まえ・・・シンク・・・」
「ああ、まだ生きてたんだ。意外にしぶといんだな」
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