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山嵐
第二章
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 坂上は前を進む西郷の足を見た、足はやけに床にひっつきぺたぺたとした音さえ立てている、その彼の先導を受けて道場に入る。
 道場には畳もある。二人はその畳の上で柔道着になって向かい合って正座になった。そのうえで話すのだった。
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