雪降る街〜
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も一緒に・・・!」
「・・・ルーク。いずれわかることですから、今、お話しておきます」
イオンが言いづらそうに話す。
「カースロットはけして意のままに相手を操れる術ではないんです」
「どういうことだ?」
「カースロットは記憶を揺り起こし、理性を麻痺させる術。つまり・・・元々ガイにあなたへの強い殺意がなければ攻撃するような真似はできない。・・・そういうことです」
「・・・そ、そんな・・・」
「解呪が済むまでガイに近寄ってはなりません」
そう言ってイオン達は歩いていく。
「・・・ちょっと一人にしてくれ」
俺達はルークを置いて街を回る。
「ガイさんは・・・どうしたんだよ」
愛依が聞いてくる。
「カースロット・・・か」
「でも、ガイさんはルークさんの使用人なんだろ!?だったら殺すチャンスはいくらでもあった・・・」
「愛依、やけに必死だけど・・・」
「・・・誰かの言いなりで誰かを傷つけるなんて・・・そんなの・・・」
愛依がうつ向いてしまう。
「愛依?」
「・・・何でもない」
愛依は海を眺める。
「海・・・か」
「どうした?」
「いや・・・懐かしい気がしてさ・・・椿と見た海が・・・っ!」
「愛依!?」
愛依が頭を押さえてうずくまる。
「・・・う、あああ・・・!」
「愛依!?しっかりしろ、愛依!」
「・・・もう、大・・・丈夫・・・」
愛依が立ち上がる。・・・その顔色は悪い。
「愛依・・・お前」
「大丈夫だからさ・・・」
「・・・おーい!サキー!」
「ルーク?」
・・・ルークとティアがやって来る。・・・どうやらティアがルークを励ましたらしく、ルークは立ち直って陛下に会いに行くと言った。俺達は合流して陛下に謁見する。
「よう、あんた達か。俺のジェイドを連れ回して返しちゃくれなかったのか」
「・・・は?」
「こいつ封印術なんて喰らいやがって。使えない奴で困ったろう?」
・・・ジェイドはどうやら俺と合流する前・・・タルタロスに襲撃してきたラルゴに封印術を喰らって弱体化してるらしい・・・あれでか?
「いや・・・そんなことは・・・」
「陛下。客人を戸惑わせてどうされますか」
「ハハッ、違いねぇ。アホ話してても始まらんな。本題に入ろうか」
陛下の表情が真面目になる。
「ジェイドから大方の話は聞いている」
「このままだとセントビナーが魔界に崩落する危険性があります」
ルークが説明する。
「かもしれんな。実際、セントビナーの周辺は地盤沈下を起こしてるそうだ」
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