雪降る街〜
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すと、気づきましたか」
「ああ。ジェイド、アンタは何らかの形でネビリムさんを“造りだそう”としたんだ」
「・・・あなたは頭が良いですね。・・・私が最初にフォミクリーを・・・レプリカを生み出したのは九歳の時です」
「・・・そんなに早く」
俺は驚きを隠せなかった。
「ネフリーのお気に入りの人形が壊れましてね。・・・その時に」
「・・・それで」
「その時、ネビリム先生に出会ったのです。・・・あの人は第七音素が使えた。・・・尊敬していたんです」
「・・・」
「・・・ところがある日、私は素養が無いのに第七音素を使おうとしてしまった。・・・結果、制御不能の譜術が家を焼き払いました。・・・ネビリム先生は重傷を負った。その時何を血迷ったのか、私はこう考えてしまった」
「・・・」
「『今ならネビリム先生を生き返らせることができる』・・・とね」
「ッ!?」
「結果生まれたのはただの化け物でした。・・・今にして思えば、私はネビリム先生に許しを請いたいんでしょう。自分が楽になる為に・・・」
「ジェイド・・・」
「・・・ですが、どうしようと所詮レプリカはレプリカ。私は一生過去の罪に苛まれるのです」
「・・・悪かったな。話しづらい事を・・・」
「あなたも話しづらい事を話してくれましたからね」
「・・・俺、アンタのこと、ただのムカつく堅い軍人って思ってたけど・・・誤解してたみたいだ」
「いえいえ、私ほど柔らかい軍人はいませんよ?」
「よく言うよ。・・・んで、この事も秘密の方がいいよな?」
俺が聞くとジェイドは眼鏡を上げる。
「ええ、お願いします。・・・きっとルークもネフリーに話を聞いているでしょうから、ルークにも口止めしておきます」
「そっか。・・・ふぅ、重苦しい話で疲れた」
「・・・では、保護者はもう行った方がいいのでは?」
「は?保護者?」
「娘を一人にしても良いのですか?」
それで愛依のことだと気づき。俺はため息を吐く。
「誰が娘だっての・・・つーかアンタとアニスの方がよっぽど親子に見えるっつの?」
「おや、知らなかったのですか?私とアニスは実は親子・・・」
「は?嘘だろ!?」
「・・・だったら毎日騒がしいでしょうねぇ」
俺はずっこける。
「こ、このオッサンは・・・!」
「はっはっは。さて、そろそろ行ってみてはどうですか?」
俺はもう一度ため息を吐き、ジェイドに背を向ける。そしてレストランには“貸し切り”の文字。中に入ると・・・
「うわぁ」
思わずそう漏らす。何故なら大量の料理が並べられていたからだ。
「・・・黒羽、作りすぎじゃないか?」
キッチンに近づき
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