暁 〜小説投稿サイト〜
真似と開閉と世界旅行
雪降る街〜
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て宿代を稼いでいたんです」

「そうだったのか。まったく、ビックリ・・・愛依?」

振り向くと、愛依は両手で両腕を掴んでガタガタと震えていた。

「わ、わた・・・う、あ・・・」

・・・そうだ。愛依はこの二人とユエを消し、更にそれによって増長したシィの闇を奪ったんだっけか・・・

「・・・悪い、少し表に出れないか?」

「・・・わかりました」

「・・・ああ、もうすぐ休憩時間になるから、先に行っててくれ」

・・・俺達は外に出るが、愛依は変わらず震えていた。・・・寒いからではなく、恐怖と罪悪感で、だ。

「お待たせしました」

「ああ、悪いな」

「・・・ッ!」

愛依がゆっくり立ち上がり、撫子達を見る。

「ハッ、ハッ、フッ・・・」

胸元を抑え、過呼吸気味になりながらもしっかりと相手を見る。・・・そして・・・

「ご・・・ごめ・・・ごめんな、さい!」

・・・謝罪を口にした。・・・いくらガイの言葉で多少マシになったとは言え、その恨みを持たれる“ご本人”を見たのであれば、そういうわけにはいかない。

「わた、し・・・浅はかで・・・考えてなくて・・・傷、傷つけて・・・う、うぁ・・・ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい・・・」

遂には言葉が出なくなり、ただごめんなさいと言い続ける。・・・俺はこれ以上見ていられなくなり、愛依に話しかけようとしたら・・・先に黒羽が何かを渡した。

「ほら」

「え・・・」

それは魔法瓶だった。何かの飲み物のようだが・・・

「寒いだろ?俺が作った特製スープだ。暖まるぞ」

「どう、して・・・」

「別にあの時の事は気にしていない。・・・やられた俺達も俺達だからな」

「・・・で、でも」

「いいんです。こちらは許してるんですから」

「そ、それじゃあこっちの気が・・・」

すると黒羽がため息を吐く。

「・・・んじゃ、目ぇ閉じてくれ」

「・・・!」

愛依はそれを聞いて身体を強張らせながら目を閉じる。そして黒羽は手を上げ・・・

「・・・そら」
・・・愛依の額にデコピンをした。

パチン

「あた!?・・・え!?」

殴られると思っていたのか、愛依は唖然としていた。

「これであの時のはチャラな。・・・あ、撫子の分もあるか。・・・撫子」

「はい」

再び愛依の額にデコピンが炸裂する。

「あいた!?」

愛依が涙目になりながら赤くなった額を擦る。

「な、な・・・」

愛依も思考が追い付かず、ずっと黒羽と撫子を交互に見ている。

「さっさとスープ飲め。冷めるぞ?」

「え、あ・・・う、うん・・・」

愛依が慌てて・・・でもゆっくりとスープを
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