第四章
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科学部、一太郎が部長を務めている実質彼しかいない部活の部室で派手に爆発が起こった、これもよくあることだ。
そして彼が怪我をすることも、即座に病院から救急車が来て漫画そのままの真っ黒になって服も黒焦げだらけ、髪をアフロにした彼が担架で運ばれていく。
清子はクラスメイト達と共に入院することになる彼を見送る、彼はその彼女に顔を向けてこう言うのだった。
「いや、電池を開発していたけれど」
「爆発したのね、その途中に」
「ニトログリセリンの調合を失敗してね」
その結果だというのだ。
「こうなったよ、だからね」
「だから?」
「三日待ってくれるかな」
こう言うのだった、担架の中から。
「多分一日で退院するから」
「いつも通りに、なのね」
「うん、一日で退院するから」
一太郎は只の天才ではない、その頑丈さたるやロシア共和国並だ、あの国に匹敵する体力と生命力、回復力も持っているのだ。
だからこの爆発でも平気だ、一日で退院してきてだというのだ。
「その電池を完成させてね」
「一緒に、なのね」
「一緒に飛ぼう、空を」
こう清子に言うのだ。
「そうしよう」
「うん、わかったわ」
今回も唖然としながら答えた清子だった。
「じゃあ三日後ね」
「その間だけ待ってね」
こう言い残してだった、一太郎は病院に運ばれていった、クラスメイト達はその彼を見送ってから清子に言った。
「絶対に完成させるから」
「それでよね」
「飛ぶよ」
一太郎は黒焦げになった顔を笑顔にさせて言った。
「完成させてね」
「わかったわ、それじゃあね」
「楽しみにしておいてね」
「ええ」
清子も笑顔で応えた、そしてだった。
一太郎は実際に一日で退院し学校に復帰した、そして約束の日にだった。
清子の教室に窓のところからプロペラを背にして飛んで入って来てだ、こう彼女に言った。
「完成したよ」
「それじゃあ」
「うん、部室に来て」
「そこにあるのね」
「二人で飛ぼう」
まるでデートに行く様に誘う。
「今からね」
「わかったわ、それじゃあね」
「今からね」
こう話してそうしてだった。
清子は一太郎の言葉に頷きそしてだった。
部室に案内されて、そこまではプロペラを収めて大地に戻った彼に案内されてそのうえで向かった。そしてだった。
プロペラを受け取った、それを背負って彼から説明された操作でスイッチを入れてだった。
空に上がる、当然一太郎も空を飛ぶ。その中でだった。
清子は一太郎の隣で飛びながらこう彼に問うた。
「あのね」
「何かな」
「このプロペラも凄い発明だけれど」
それでもだというのだ。
「何でなの?」
「何でなのって?」
「だから。どうして発明したの?」
「そんなの
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