暁 〜小説投稿サイト〜
真似と開閉と世界旅行
帰還〜
[2/6]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
なっちゃったんだよ)」

「(なんだったら俺にもその口調で話すか?・・・面白)痛あっ!?」

愛依が俺の足を全力で踏みつける。

「(お前には絶対使わねぇ!)」

愛依はプイ、と顔を背けて先に行ってしまう。その途中・・・

「どうして・・・俺を待っててくれたんだ?」

「友達だろ?あ、俺下僕だったわ。わりぃわりぃ」

「・・・俺はレプリカだぜ?おまえの主人じゃないんだぜ」

「・・・別に、お前が俺のご主人様だから仲良くしてた訳じゃないぜ」

「・・・え?」

「ま、お前はお前。アッシュはアッシュ。レプリカだろうが何だろうが、俺にとっての本物はお前だけってことさ」

そのまま進みながらガイが話を続ける。

「お前さ、覚えてる?誘拐された後だから、お前が生まれてすぐってことなのかな」


「何?なんかあったか?」

「記憶なくて辛くないかって聞いたら。お前『昔のことばっか見てても前に進めない』って言ったんだ。だから過去なんていらないって」

「「ッ!」」

その言葉に反応する俺と愛依。過去を見てたら先に進めない・・・か。

「ははは・・・ばっかだな、俺。過去なんかいらないんじゃなくて無いんじゃんな」

「・・・いや、結構真理だと思ったね。俺は」


ガイの話は続く。

「辛かっただろ。色々・・・」

「・・・そんなこと言えるかよ。俺のせいでみんな死んじまったのに」

「その一端は俺のせいでもあるな」

「お前は関係ないだろ?」

「記憶がなくてまっさらなお前をわがまま放題考えなしのおぼっちゃんに育てた一因は俺だぜ」

「・・・へ?」

「歩き方も覚えてなかった・・・つーか知らなかったお前の面倒を見たの、俺だからな。マジ反省した」

その時、ルークが立ち止まる。

「アクゼリュスのこと、どう償ったらいいんだろう・・・」

「難しいことだわ。ただ謝ればいい問題ではないし」

「だな。謝るってのも確かに大事なことだが、謝られた方は困るモンだしな」

「・・・!」

愛依の目に怯えが見られたので、俺は話しかける。

「(・・・俺は困らないからな?)」

「(べ、別にそんなこと思ってない!)」

「困る?どうして?」

ルークの疑問に答える。

「大事なモノを失ったら、人は誰かを憎まずにはいられない。・・・そうだろ?謝った方はすっきりしても、謝られた方がすっきりする訳じゃない。・・・むしろ、怒りの向けどころを見失うだけだ」

現に俺がそうだ。愛依の策略にハマり、俺は亮と殺しあいをしてしまった。シィ、剛鬼、リョウコウ・・・あいつらがいなかったら、共倒れだった。

「生涯忘れることなく責任を背負い続けること・・・かしら
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ