暁 〜小説投稿サイト〜
転生物語―魂の力―
DS編
目覚め〜ガーゴイル討伐
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まった。まあ、そいつの使っていた剣が手に入ったのはラッキーだったが。

「まあ考えていてもしかたがない。とりあえず、やるか」

 塔の屋上にいた亡者兵士二体を倒し、通路を進む。そして、通路の中程まで進んだところで、敵が姿を現した。

「お、おおぅ」

 現れたのは牛を思わせる頭を持った二足歩行の怪物で、その大きさはゆうに4、5mはあろうかという巨体であった。
 これでも前世ではさまざまなモンスターのいる世界で暮らし、暗黒神ラプソーンを倒し世界まで救った身だ。この程度の大きさの的とは戦いなれている。戦いなれているのだが・・・・・・

「今まで人間大のサイズの敵ばっかだったのに、予想外すぎだろ!?」

 今までの敵が敵だっただけに、純粋に驚いた。しかし瞬時に思考を先頭へと切り替える。巨体の的と戦う時のセオリー。それは・・・・・・

「まずは相手の動きを封じる!」

 俺は敵の斧による一撃を回避行動(ローリング)で躱し、股の下を抜けて背後に回る。そして、ロングソードで相手の膝の裏を切りつける! 一度では終わらず連続で切りつけていく。さすがこの巨体を支えているだけあって、筋肉が固く剣が通りづらいのだ。
 しかし相手の攻撃を躱しては切るを繰り返し、都合十発程の斬撃を繰り出したあたりでようやく相手の神経を切断するにいたったようだ。片膝でも潰してしまえばあとはこちらのもの。

「巨体ってのはただ動くだけで驚異だからな念のため、もう片方の足も潰させてもらうぞ」

 こうなれば後はワンサイドゲームだ。もう片方の足も同様の方法で潰し、体中を切り刻んで体力を消耗させたところで眉間に剣を突き立てて止めを刺した。
 順調な滑り出しだ。さて、先に進むとしよう。

――――――――

「やっちまったな・・・・・・」

 油断した。目が覚めて最初に思ったのはそれだった。牛頭のデーモンを倒し、先へと進んだ俺はソラールと名乗る男と出会い、時間の歪んでいるロードランで協力しあう術を授かり友誼を結んだ。そして、先へ進もうとしたその時・・・・・・

「まだいるんだな・・・・・・竜」

 空から竜によるブレスの強襲を受け、丸焼きにされてしまったのだ。現在の俺の装備は元々この世界で身につけていたアイアンヘルムにハードレザー一式。正直、炎に対する耐性などないに等しい。

「まったく。いくらこの世界では不死だからって、怠けすぎだろう」

 それに、不死だ不死だというが絶対ではない。死に続け、精神が摩耗していけばやがて亡者へと成り下がる。

「もう、油断はしない」

 これ以降は決して死なない。そう決意を固め、俺は再び城下不死教区目指して歩を進めた。

「さて、この先かな」

 油断。慢心。それ等を捨て去った俺は
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