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ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第38話 蘇生の花を求めて
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根をそっと胸に抱きそう呟いた。自分の愚かさ……、無力さ……、その全てが悔しくて自然と涙が流れてくる。
その時だった。
「大丈夫。まだ、《3日も》ある」
目の前の男の人が……そう告げると。不意に目の前に半透明に光るシステム窓が表示された。トレードウインドウだ。見上げると、男が操作をしていたのだ。トレード覧に次々とアイテム名が表示されて行く。
《シルバースレッド・アーマー》《イーボン・ダガー》
どれ1つとして、見たことの無い装備ばかりだ。
「ふむ。47、50以下の層だから……これも使えるな。有効だ」
そこに別の男も入ってきた。そして、トレード欄に新たに追加された。
追加されたのは、《エメラルド・リング》と言う名前の装備だった。
見たことは無いが……名前だけは……聞いたことがあるような気がする。だけど……今は、その行動の、そのトレードの意味が判らない。
「あの……」
戸惑いを隠せない。だけど、片方の銀色の髪の男の人は、別の方を向いていて、黒い髪の男の人がぶっきらぼうな口調で答えていた。
「この装備で4、5は底上げできる。それにさっきリュウキが、こいつが出した装飾装備。それがあれば君が47層で死ぬ事は無いといってもいい。……死ぬ事は無くても、制限時間もあるし、オレ達も一緒に行けば何とかなるだろう」
「え……っ?」
シリカは、口を小さく開きかけたまま、男の真意を測りかねていた。片方のリュウキと呼ばれた人はあたりを警戒しているのか、別の方を見ているから、前の黒い髪の男の人をみる。視線がフォーカスされた事をシステムが検地し、男の顔の右上にグリーンのカーソルが浮かび上がるが、そこにはHPバーが1本そっけなく表示されているだけで名前もレベルもわからない。
年齢も察しにくい人たちだった。
黒ずくめの全身から発散する圧力と落ち着いた物腰は金成年上の様に思えるのだが、眺めの前髪に隠れた眼はナイーブそうで、どこか女性的な線の細さがある少年めいた印象を受ける。
「……それはそうだな」
リュウキは、この時の彼女の方を視た。始めこそは、シリカが思ったとおり周囲を少なからず警戒していた。だが、会話が止まった事で再び彼女とキリトを見ていたのだ。
そして、結論した。というより、当たり前だろう。
「……警戒しているな。会ったばかりなんだ。それが当然」
「あ……そっか、そうだよな……」
キリトも、リュウキに言われて漸く理解していた。そして、彼女はその言葉に驚く。
「あっ……いえっそんなっ……。――ッ!」
シリカは見透かされた事を驚いていたが、それより、驚いたのがリュウキと呼ばれている人の顔だ。威圧感は、目の前の黒ずくめの男と同じ位に感じる。圧倒的な力を感
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