暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
A's編 その想いを力に変えて
29話:ベルカの騎士って強いのね、嫌いじゃないわ!
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『クロノ君!街の中に結界が…!』
「わかってる!」

その頃、司令部―――ハラオウン家は慌ただしかった。
街に魔法結界…それも古代ベルカ式のものが張られ、嫌な空気が充満していた。

「エイミィ、僕は隊を連れて現地に向かう!君はアレックス達と連携とって!」
『わかってるよ!』

その家に住む唯一の男性―――クロノは、急いで準備に取りかかる。その間にも、士に向け思念通話を繋げようとする。

(くそっ、こんな時に繋がらないなんて…!)

だが、いっこうに繋がらないことに苛立ち、焦る。

(まさかとは思うが……)

クロノは自分の予感が当たらないことを祈るのだった。




















「ぬぉぉおおおおお!」

振り上げられた拳と共に迫る影。気合いの入った声に、体に力を込める。

「でぇぇやっ!」
「っ!」

放たれる右ストレート。まっすぐ顔に迫るその攻撃を、右へいなす事で避ける。

だが男は右拳を引くと同時に左ストレートを放つ。俺は右頬に当たる前に腕を十字に交差させ、丁度交点の部分で受ける。

「「………」」

少しにらみ合ったのち、俺は腕で押し返し、左足を踏み込む。
相手側も再び右拳を作り、力を込める。

「はぁあっ!」
「でぇやっ!」

ほぼ同時に繰り出された双方の拳はぶつかり合い、轟音を響かせる。
その衝撃で両拳はそれぞれ弾かれ、一旦二人の体が離れる。

ほんの一瞬の間があって、男が右足を振り上げ、回し蹴りを放つ。
これを俺はまた両腕で受け、足が離れると同時に左フックを繰り出す。

「ふっ!」
「ちっ…!」

男はその拳を上半身を仰け反る形で避ける。それを見た俺は小さく舌打ちをし、今度はこちらが右足で回し蹴りを放つ。
だが男はそれを屈んで避け、その状態で一歩踏み込み、顔めがけて右拳を突き出す。
俺は上半身を右へ動かし、かつ左腕で弾く。そして斜めになった体勢のまま、右ブローを男の横っ腹へ。

「ぐっ…!」
「はぁあっ!」

そのブローにうまく反応し、左肘の横で受ける男。だが勢いまでは最後まで防ぎきれず、地につけていた足が若干浮いた。
浮いた体へ左足を顔めがけて繰り出す。男は両手でそれを防ぐものの、その腕は完全に弾かれ、万歳のような格好になった。

「だああ!」
「っ!?」

そこへ再び右ブローを入れる。今度は防がれずに当たり、そしてそのまま拳を振り抜き男の体を突き放す。
倒れた男の元へ追撃をする為、足を踏み出そうとする。

〈マスター!〉
「っ!」

だがそこへ、赤い魔力を纏った何かが迫り来
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