第十八話 エクステンデット
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詳しい事情は知らんがシンとレイが偵察に行ってた場所で問題が発生したらしい。俺も含め、ミネルバで直接現場まで移動することになったようだ。
クラウの奴は色々とまだ仕事が残っているらしく、港から動けないらしいが。
そして、現場にたどり着き、中の様子を見に入った俺たちは驚愕する事となる。
「これは……」
艦長やアーサー、ハイネ、アスラン、シンと共に見たこのロドニアの研究所は一種異様とさえ言える。
艦長は口元をハンカチで押さえ、アーサーはその場で悲鳴を上げ、吐き気を催している。ハイネも眉間に皺を寄せて口元を遮り、アスランやシンは茫然と目の前の光景に目を奪われる。
そこにあったのは、死体、死体、死体死体死体死体死体死体死体死体死体死体死体死体死体死体死体死体死体死体死体死体死体死体死体死体死体死体死体死体――――――――――
いや、よく見れば死体だけではない。脳に電極のようなものを差し込み培養液に入れているものや、解剖され一部を取り出し貼り付けているもの、最早死体とは言えないような様相をした人までいる。
俺は無表情に近くにあったPCに触れ、起動させる。
「マーレ!?」
アスランが勝手に何をしてるんだと言うが、そのまま起動させたデータを読み取っていく。入所、実験、処分、入所、解析、実験、解剖、処分、入所、処分、実験、処分、処分処分処分処分処分処分処分処分――――――
苛立たせるような書き込みに机を殴りつける。元々壊れかけていた机が更に壊れるがそんなことはどうでもいい。
「こいつは―――どっかで噂を聞いたことがあるな。生体CPUっていう奴か?」
ハイネが開いていたPCを覗き込みながらそう言う。ああ確かに、俺もクラウから聞いたことがあるな。生体CPU―――コーディネーターに対抗するために投薬やら実験やらで造り上げられたナチュラル。聞いた時は馬鹿にしてたものだが、実際に見るとここまで腹立たしいものだとはな……。
沸々と怒りが込み上げてくる。こんな無駄としか思えないようなものを造り上げようとするナチュラル共に対してだ。こいつらは被害者だ。
ナチュラルから弄ばれたこいつ等はもうナチュラルとは言えない存在。コーディネーターでもナチュラルでもない、出来損ない―――いや、異端者だろう。こんな存在を作り出した奴らに怒りが込み上げる。こんな事をするナチュラルがいるからナチュラル等は全員死ぬべきなんだ。
「遺伝子いじるのは間違ってて、これは―――こんなことするのはありなのかよ!?」
シンもあたりに向かって怒鳴りだす。こいつらは哀れな存在だ。流石の俺であってもこいつらまで滅んでいいとは思えない。同族にこんなことをしでかすナチュラル。そいつらからしてみたら、生まれる以前の段階から遺伝子を操作して人工的に人間を生み出してないから構
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