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ストライクウィッチーズ1995〜時を越えた出会い〜
第十七話 高度30,000mの戦い@
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この状況を打破し得るのではないか――
 二人の目には、そんな淡い期待が滲んで見えた。
 しかし――

「……たしかに、わたしのF-15なら、高度30,000mへの到達も決して夢ではありませんし、事実到達した記録も存在します」
「だったら――!!」
「ですが!!」

 勢い込む坂本を制して、和音は穏やかに続けた。

「それはあくまで性能試験での話です。武装や、不要な電装系、塗装に至るまでを排除し、徹底的に軽量化させた状態での記録です。わたしのF-15が高度30,000mで戦闘行動が行えるかどうかは、まず間違いなく不可能ではないかと……」

 たしかに、F-15が高度30,000mに到達した記録≠ヘ実在する。
 しかし、だからといってF-15が高度30,000mで戦闘行動を行えるのかというと、話はそう単純ではない。武装を持った状態で飛ぶだけでも相応の魔法力を消耗する上に、極限状況下におけるウィッチの生命維持にも魔法力は動員される。
 加えて、敵ネウロイの攻撃からも身を守らねばならず、仮にそれらの条件をクリアしたとしても、確実に相手を撃破できる保証はどこにもないのだ。

「そうか……」

 目に見えて落胆する坂本。声にこそ出さないが、ミーナも反応も同様だった。

「……ありがとう、沖田少尉。ならば、別のプランで作戦を遂行するだけよ。この図面に書かれているのが、今作戦においての我々の切り札よ」

 ミーナの言葉に、皆の注目が一斉に掛図へと移った。

「なんだこれは?」
「あたしも見たことない設計図だな……」

 揃って首を捻るバルクホルンとシャーリーに対し、ミーナは言った。

「これは魔道式ロケットエンジンよ。従来のレシプロストライカーよりも優れた推力を有するわ」
「では、これを使って直接ネウロイへ攻撃を掛けるんですの?」
「いや、そんな単純な話ではないはずだ。第一、ロケットエンジン一基で成層圏まで到達できるとは思えん」

 腕組みをしたバルクホルンが言うと、ミーナも頷いた。
 
「その通りよ。作戦の概要は、まず非ロケットエンジン装備組による第一次打ち上げ隊が高度10,000mまで攻撃隊を輸送。その後、第一次打ち上げ隊は離脱。それと同時にロケットエンジン装備組、つまり第二次打ち上げ隊が攻撃隊を高度20,000mまで運び、離脱。そこから先は、攻撃隊のみでネウロイへ接近、コアへの攻撃を敢行後、速やかに戦闘空域を離脱。地上へ帰還する計画よ」
「……多段打ち上げ方式というわけか。これは想像以上に困難な作戦だぞ、ミーナ」
「わかってるわ、トゥルーデ。でも今のわたし達にはこれぐらいしか対抗手段がないの」

 溜息をつきながら言うミーナ。だがしかし、彼女の言う通り対抗手段が乏しいことも事実だ。
 守
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