暁 〜小説投稿サイト〜
遊戯王GX 〜水と氷の交響曲〜
ターン25 捨てられたモノと見捨てられた者
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ーが揃っていた。昨日はあれだけ落ちてたカードの中にワイトが一枚もなくて結構へこんでた夢想も、もうすっかり元気そうだ。

「ってあれ?夢想、あっちの席じゃなくていいの?僕が言うのもなんだけど男ばっかだよここ」
『ホントにお前が言うのもなんだな。というか空気読んでさっさと爆発しろ』
「………ん。いいの、だってさ」
「そ」

 やった嬉しい。普段は寮が違うからどうしてもレッドの皆より会う頻度は低くなっちゃうから、こういうチャンスは無駄にしないようにしないと。………まあどうせ僕のことだから座ってるだけしかできないだろうけどな!

『ヘタレ。ムッツリスケベ』

 るっさいわ。

「お、始まるみたいだぜ!」

 十代の言葉通り、ゆっくりとデュエル場の両脇の入場口からそれぞれ万丈目兄弟上から二人と我らがサンダーのほうの万丈目が出てきた。やったれー、万丈目ーっ!

「兄さん、デュエルの前に一つだけ言わせてもらう。兄さんは俺にハンデとして、デッキのモンスターを全て攻撃力500以下のものにするよう言ったな」
「ああ、言ったとも。それがどうした?今更条件を変えろとでも?」

 落ち着いた雰囲気の万丈目にいらだちを感じたのか、どこかムキになったように突っかかる万丈目兄………えーと、正司のほうだったっけ。

『長作の方だぞ』

 あ、ごめん万丈目兄。間違えた長作だった。

「フッ、まさか。俺が言いたいのは、俺が組んだこのデッキのモンスターの攻撃力はすべて0だということだ!」
「何!?貴様、私のことを馬鹿にしているのか!もういい、始めるぞ!」

「「デュエル!」」

「先攻は私だ、ドロー!サファイアドラゴンを通常召喚する!」

 当然サファイアの青いドラゴンが出てくる………と思ったのもつかの間、なんかやたらとキラキラして虹色のオーラっぽい物が全身から立ち上ってる、サファイアというよりもプリズムサファイアドラゴンとでもいうべき何かが出てきた。とりあえず、僕の知ってるサファイアドラゴンと違う。というか長作さん、自分から攻撃力500以下って言いだしておいて万丈目が全部0宣言した瞬間怒るとかあんまりじゃないですかね。

『パラレルレアだな』

 さっすが金の力で作ったって本人も認めるだけのことはある。いくらしたんだろう、あれ。

 サファイアドラゴン 攻1900

「私はターンエンドだ。さあ準、お前の雑魚モンスターを見せてみろ!」
「ドロー!俺の場にモンスターが存在せず相手の場にモンスターがいる時、このカードは手札から特殊召喚できる!来い、アンノウン・シンクロン!」

 万丈目が出したのは、丸まった銀色のダンゴ虫に触角を付けたような見た目のモンスター。でもなんで攻撃表示?アドバンス召喚するから表示形式はどっ
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