暁 〜小説投稿サイト〜
遊戯王GX 〜水と氷の交響曲〜
ターン25 捨てられたモノと見捨てられた者
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「狭い、狭い、狭すぎる!この寮は何をやるにも狭ーい!」
「うるさーい!」

 のんびり昼寝していたとある日の昼下がり、いきなり隣の部屋で万丈目がわめく声が聞こえた。とりあえず安眠妨害の罰としてドア一枚開けて万丈目の部屋に入り込み、そのまま蹴りの一つでも喰らわせようとして………何か部屋そのものに違和感を感じた。おかしいな、僕や十代の部屋も狭いっちゃその通りだけど、床が見えなくなるほどひどくはなかったはず。というかなんだこれ。………ふむ。

「おお、フカフカだ」
「あ、こら!人のベッドで勝手に飛び跳ねるな!」

 そこにおいてあったのは、どう見てもダブルサイズはある馬鹿でっかいベッドと部屋の端から端までいきわたるほど大きなソファー。ふと玄関を見ると、このバカデカグッズを運び込むためか扉が取り外されていた。でもこれ、扉を外しただけで通るようなサイズとは思えないんだけど。わざわざバラしてから入れたんだろうか。言えば手伝ってあげるのに、まったく意固地というかなんというか。と、そこに騒ぎを聞きつけたのか十代と翔がやって来た。

「おーい万丈目!お、なんか楽しそうだな!俺もやるぜ、それっ!」
「あ、僕にもスペース分けてくださいよアニキ〜」
「おい十代、どうせ言ったところで止めないのはわかっているからせめて靴を脱げ!」

 ベッドでポンポンと飛び跳ねる僕がそんなに楽しそうに見えたのか、すぐに二人とも真似して飛び跳ねる。うわ、ちょ、いくらでっかいベッドでも4人は狭いって!

「そんな無理に入ってきたら……うわああっ!?」

 無理矢理入ってきたせいでバランスが崩れ、3人そろってベッドから転がり落ちる。なぜか僕が一番下になったせいで2人分の体重がダイレクトにきて痛い。

「十代、一体何しに来たのさ…………」
「そうそう、忘れるとこだった。万丈目、校長先生が呼んでるぜ。大事な話があるんだってよ」
「はあ?」

 はて、なんだろう。まさか万丈目がこんなでっかいベッド運んだせいで壁ぶち抜いたことが今度こそばれたかな?……………とりあえずついてこう!下手に逃げると後でどーなるか分かったもんじゃない!





「………で、万丈目グループが来るわけかぁ」
『そーだな』

 ありがたいことにって素直に喜んでいいのかどうかわからないけど、とりあえずまだ改築の件はばれてないようでよかったよかった。いやよくないけど。なんでも、この学校を『財界、政界、そしてカードゲーム界』が合言葉の万丈目グループが買収しようとしているらしい。このあいだ十代が万丈目に勝ったのがよっぽど悔しかったんだろうか。当然鮫島校長は抵抗。そこにこの学校のオーナーからの鶴の一声がかかり、万丈目グループ側が出した『お互いに代表者を選びデュエル、ただしアカデミア側は万
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