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ロックマンX1st魔法少女と蒼き英雄
第一話「ロックマン/ROCKMAN」
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もしこの世に「ヒーロー」というものが存在したら、それは子供たちが夢に思い浮かぶようなヒーローじゃないかもしれない。
仮に居たとしても、それは戦争によって大勢の人を殺しておいては祖国で英雄呼ばれされた軍人でしかないだろう?
漫画やアニメのように絶え間なく奇跡を起こして犠牲を無にし。最後は悪の組織を打ち倒してハッピーエンド、誰もが笑顔をこぼして笑う綺麗な終わり方を迎えるのとは訳が違う。けど、僕の世界では強者が常に弱者を踏みにじみ、強い者同士がまた新たな弱者へと襲い掛かる。だれも見てみぬ振りをして手をさし伸ばそうとはしない。そう、誰一人も……
逆に自分でもなく誰かが助けを求めていても、弱者の僕は恐くて強者に抗う勇気は持ち合わせていない。何も出来ずにただ痛めつけられている弱者を見守るだけしか出来ない。
僕の世界にヒーローなんて善人は存在しない。居るとしたら弱者をいたぶる強者くらいだ。
だから、僕はこの世界における英雄、ヒーローという存在は求めないし認めない。
しかし、昨日までそう思っていたのに、僕は現にヒーローとして選ばれてしまった。その力は自分次第で破滅や創造にもできる。そんな力を僕は身に得てしまったのだ。全ては当時11歳の頃に起きた出来事。
信じられないかもしれないが聞いてくれ。友、恋愛、複雑な人間模様、これら僕が経験した戦いの物語を……

夢の中、少女は不思議な夢を目にした。不思議な夢である。
暗く、不気味な森に蒼い鎧をまとう少年が目の前に立ち、巨大な闇と戦う光景。少年は幾度無く傷を負おうがそれでも立ち上がり立ち向かっていく。そして、もう一人の紅い鎧を纏った少年も現れ、彼と戦う姿も。
蒼い鎧の少年は自分と共に、そしてもう片方敵視する紅い鎧の少年は自分と同い年の金髪の少女と共に……
そして、二人の少年が激しくぶつかり合い。そこで、夢から覚めたのだった。
「……夢、なの?」
不思議な夢から目覚めた少女、高町なのははまだ眠気の残る目でベッドから離れて、一階の食卓へと向かった。
ごく普通の小学生、高町なのはは喫茶店を営む家庭に生まれこれまでに何の不自由なく育てられた。心優しく正義感の強く、おまけに成績も良い。
「おはよう?なのは」
台所で母桃子が鼻歌を口ずさんで朝食を作っていた。
「おはよう!お母さん」
すると、なのはは上機嫌で食卓の席へとついた。今日は何か特別な日があるのか、頬杖をついて微笑んでいる。
「楽しみだね?お母さん」
と、なのはは桃子へそう尋ねると、彼女も振り向いて笑みを浮かべる。
「そうね?今日、士郎さんの御親戚の子が来るっていうもの、どんな子かしら?」
「お父さんの話からすると男の子らしいよ?」
「ふうん?男の子か……」
今なのはの頭の中はこの家に新しく住む親戚の子のことで夢中であった。それと同時に不
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