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ら。フェイトちゃんがそんな私たちの手をいっぺんに取った。フェイトちゃんもまた瞳が涙で揺らいでた。

「ありがとう、なのは、アリサ、すずか。・・・少し解ったことがあるんだ。友達が泣いてる姿を見ると、悲しくなってしまうんだね」

「そうだね。友達は、色んなことを分かち合うものだから。でも悲しいことばかりじゃないよ。嬉しいこと・楽しいことは何倍にでもなるし、悲しいこと・辛いことは半分、さらに半分にもなる」

「そっか・・。友達ってすごいんだね・・・」

「そうよ。あたし達は友達なんだから、これからは分かち合ってくのよ」

「今は離れ離れになっちゃうけど・・・でも必ず、また会える・・・よね?」

「うん。少し長い旅になるけど。でも必ずまた会いに来るよ。なのは、アリサ、すずか。会いたくなったらみんなの名前を呼ぶ。だから、みんなも私の名前を呼んでほしいんだ」

「うん。待ってる。そしてちゃんと呼ぶよ、フェイトちゃん」

「もちろん呼ぶわ。だからちゃんと会いに来るのよ?」

「私も。会いたくなったらフェイトちゃんの名前を呼ぶよ」

そしてフェイトちゃんは「あの子とも、こうして友達になりたかった」って空を見上げた。誰のことを言っているのかすぐに判った。私たちも空を仰ぎ見る。

「テスタメントちゃん・・・」

綺麗な赤い髪と青い瞳の女の子。最期の最期まで私たちを苦しませないように笑顔だった。

「テスタメントちゃ〜〜〜〜〜〜んっ!」

「テスタメントぉぉーーーーっ!」

「テスタメントちゃん!!」

「テスタメント・・・!」

私に続いてフェイトちゃん達も空に向かってテスタメントちゃんの名前を呼んだ。返事は来ないけど、テスタメントちゃんなら返してくれるって思えちゃう。だってとても優しい子だから。もう会えないのはやっぱりすごく辛いし、悲しいけど、私たちは俯かないよ。それがテスタメントちゃんが最期に願った、想いだから。

「なのは、アリサ、すずか。困ったことがあったら私を呼んで。今度は私が助けるから。テスタメントのように諦めずに。もう2度と友達を失いたくないから・・・」

「うん。フェイトちゃんも、だよ」

そう約束を交わす。と、「ごめんねぇ〜」ってシャルちゃんが謝りながらユーノ君たちを引き連れて来た。

「ホントごめん。水を差したくないんだけど、そろそろわたし達の番にしないと時間的にダメって言うか・・・」

「ううん。こっちこそごめん、シャル。私たちはもう大丈夫・・・?」

フェイトちゃんが私たちに視線を送って来た。私は涙を袖で拭って、「大丈夫だよ」って答える。今度は全員でお別れの挨拶ってことになって。真っ先にシャルちゃんが「寂しい〜〜!」って私、アリサちゃん、すずかちゃんって次々と抱き
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