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恋姫〜如水伝〜
IF 蜀侵攻
二十九話
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ます。この際、彼らを捨て置き、十万を監視にし、三十万の軍で相手の領土を全て奪えば面白いと思いませんか」
その言葉に黄蓋は驚き、自身の為にもここで開戦して欲しいと述べた。
「黄蓋殿、我々は貴女の為に、戦っていません。全ては主、華琳の為です。私怨で兵を動かしてはいけません。貴女も軍籍に属したなら、この言葉がわかるはずですっ…」
黄蓋を説得していた如水の異変に華琳らは驚いた。
「っつ…いえ、少々息が上がった様です、ご安心を」
「そう…」

如水の意見を取り、秋蘭、如水、稟ら十五万を指揮し、敵の主力警戒に当て、残りの二十五万の軍が孫呉の土地を占領した。

対岸の曹操軍と対峙していた孫権軍は眼前に敵が居る為、動けず。戦おうにも相手は開戦を避ける為、何も出来なかった。

その間、如水の体調は悪化し、軍の指揮を凪達に預け、横になっていた。その後、更に悪化した為、遂に洛陽に送還された。

その後、呉は魏に従属し、曹操は、呉の自治権を認めて、呉との戦いは終わった。

その報を洛陽の自室で聞き、自分の役目が終わりつつある事を知り、準備を整えた。

曹魏が孫呉を下し、従属してから劉備の方から使者が届いた。
如水はその言葉を、後から、病床で聞き、劉備の性格を疑った。
同盟国の孫呉が従属した以上、自分達も同盟したいとの事で、孫呉と同じ様に領土もそのままで、自分達と同盟を組みたいとの事だった。
当然、華琳は要求を跳ね除け。同盟を組みたければ、劉璋に領土の半分を返還する事、そして人質を孫権に差し出す事を条件とした。

そして、病床を見舞いに来た、華琳に質問した。
「なぜ、劉備の人質を孫権に渡すのだ」
「劉備の方が格下だとわからせる為よ、孫呉は私達と戦い力を見せた。それに、あの領地は元々、孫家のもの。対して劉備は劉璋から奪った方なのよ」
「なるほどな」
そして華琳は如水に病状を聞いた。
「どうなの。その体」
「いつぞやの占いの通りだ、君の統一と同時に私は消える。劉備はおそらくだが要求を跳ね除けるだろう。そうなれば、これが私の最後の戦いだ」
「そう…」
「そんな顔するな、どうせ散った命だった。また、君の覇道を支えられて満足している」
「っつ…だれが悲しんでいるって言うの」
「私は、別に、悲しんだ顔とは言っていない」
「口の減らない男ね」
「なら、清々するだろ私が消えても」
「そう。それが貴方の意思なのね」
「ああ。私は、この乱世で君に天下を取らせる」


二月後、劉備は曹操の要求を跳ね除け。魏と魏に従属した呉に対しての敵対を継続した。

その報せを受けた華琳は、如水の築城した城に軍を派遣し、西涼の馬騰を加え、蜀漢の討滅の為の軍。総数五十万を進軍し、孫権も援軍として、十万の軍を西進する事を約束した。

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