第十七話 すれ違う運命
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あ、クソッ!」
シンはミネルバへの緊急連絡を行い、医療関係者も呼ぶように促す。シンは焦りを見せながらもレイの様子を見ながら待つしかなかった。
◇
「何というか、用意してよかったというべきか、出さざる得ない状況を嘆くべきか……」
同じころにクラウはそう呟きながら届いていた新型機を見て溜息を吐く。シュトゥッツァーが破壊されてしまい、事前にテスト用というか未完成品といえる調整段階の機体を持ってくるように頼んでおいたのだが、試作型フライトユニット同様の出来事が起きないか不安だと思っていた。
機体名称はリファインドゲルググ―――略してリゲルグだ。
カラーもいつものように黒。どうせいつものように開発部の連中が有視界戦じゃ目立つ色は危険ですとでもいったのだろう。本来の色であるワインレッドは高いのだとか。逆に一番安いのは白や灰色系統だと聞いたような気がする。まあその辺はどうでもいい。
機体のスペックは理論上はシュトゥッツァーより上。ただし、フライトユニットは無し。スラスターユニットの装着による水上戦がメインになるだろう。或いはグゥルにでも乗るべきか?
「新型の開発は順調ねぇ……配備も少数ながら間に合ったと。あ、そう」
正直、ゲルググと関係ないので、その辺は詳しく聞かない。元々データだけは用意してあったのだし、ゲルググを造る片手間とまでは言わないまでも、一緒に造れる機体ではあるのだ。
「まあ、パイロットの選別はそっちに任せる。何なら先行機をよその部隊に送ってもいいし」
データを合わせながら忙しくクラウは動き続け、ミネルバへと運び込む様子を見ていたのだった。
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